浙江省でアウトドア愛好者二人が渓流で流され死亡

2024-06-04 13:56:21  CRI

 事故映像のスクリーンショット

 中国東部沿海地区の浙江省台州市黄岩区にある石人峡景勝地で2日、アウトドア愛好者の男女二人が渓流を渡ろうとした際に流されて行方不明になりました。4日午前、二人の遺体が見つかり、死亡が確認されました。

 同事故が報道されると、アウトドア愛好者の間で熱い議論が発生しました。事故の映像によると、赤いTシャツを着た男性とバックパックを背負った女性がロープをつたって渓流を横断しようとしましたが、流れが急だったために二人とも倒れてしまいました。周囲の仲間が慌てて救助の手を差し伸べましたが、二人は結局川に流されてしまいました。

 石人峡には遊歩道や吊り橋、滝があり、アウトドア愛好者の間で人気の高いハイキングコースです。SNSには、石人峡関連の投稿が多くあります。過去に紹介された映像や画像から見ると、事故が発生した場所の水流はあまり激しくなく、浅い場合には歩いて渡ることができるはずでした。しかし現地は事故発生の数日前に豪雨に見舞われたために、渓流は増水していたと考えられます。

 アウトドア専門家は同件について、「今回の事故では、組織者から行方不明者、そして救援者まで、いずれも基本的なアウトドア活動の自力救済の常識が欠けていた。多くのミスが積み重なった結果、このようなことになってしまった」と指摘しました。専門家によると、現場の渓流は事故発生日には激しく流れる状態だったので、活動の組織者は現地に着いてから実情を踏まえて計画を見直す必要があったとのことです。例えば、渓流で道を寸断された場合には、来た道を引き返す、あるいは山の高い部分に登って迂回するかなどと改めて判断せねばなりません。非常に激しい水流を越える場合には、水流に接しないで済む横断用道具一式が必要であり、水流中を歩いて渡ることはできるだけ避けるべきとのことです。

 専門家はまた、人間が水流を歩いて渡れる最大の深さは太もも上部であり、それ以上に深ければ水流に抵抗できず、また人と荷物が別々に流れを越えるべきと指摘しました。そうしないと、行動にとって荷物が負担になるからです。今回の事故映像からは、二人には本来助かる可能性があったと判断できるとのことです。すなわち、一方のロープを緩めて、緩めた側の末端に結び目を三つ作って片側から引けば、助かる最後のチャンスを得られたかもしれないとのことです。(Lin、鈴木)

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