中国初の炭素14同位体の量産を実現

2024-04-22 13:08:28  CRI

中国・秦山原子力発電所

 中国国家核工業集団公司(CNNC)の秦山原子力発電所(浙江省嘉興市海塩県)で20日、大量生産された炭素の放射性同位体である炭素14の、原子炉からの初の放出に成功しました。これは、中国が商業用原子炉で炭素14を大量生産した初めての例であり、中国国内の炭素14の輸入依存問題が完全に解消されました。中国はこれまで、炭素14の供給のほとんどを輸入に頼っており、価格が高い上、供給も保証されていませんでした。

 秦山原発の尚憲和総経理は、「秦山原発が中国で唯一、商業用重水炉を持つという利点を最大限に生かし、上海核工程研究設計院、中核北方核燃料元件有限公司などと共同で炭素14同位体の自主研究開発・生産を行うことは、国内の同位体応用産業チェーンの発展にとって重要な意義を持つ」と述べました。

 浙江省原子力学会の李世生理事は、「炭素14は医学的、科学的研究価値が高く、疾病診断、新薬開発、工業、農業など多くの分野で広く応用されている。今回の量産が成功したことで、今後炭素14は国内の工業・農業・医療用の需要をほぼ満たすことができ、輸入に依存せずに済むようになった」と紹介しました。(hj、坂下)

KANKAN特集

ラジオ番組
KANKAN特集