女性用洗顔料が高いのは差別 法学部生が企業を訴える=中国

2024-04-08 13:26:04  CRI

洗顔する女性 

 成分、効果、含有量はほぼ同じなのに67元(約1340円)もの価格差がある二つの洗顔料。女性消費者向け製品の価格が男性向けよりはるかに高いという現象に関心を持った華東政法大学と山東大学の学生5人が、世界最大の化粧品メーカーであるロレアルを訴えた事件の進展がこのほど、注目されました。  

 オンラインショッピングをしていたある法学部生が、男性向けと女性向けの二つの洗顔料について、ともにアミノ酸の低刺激性と保湿をうたっているものの、価格に2倍の差があることに気付きました。価格差の原因について、男性向けと女性向け洗顔用品の成分含有量の違いによるものと思っていましたが、カスタマーサービスに問い合わせて二つの製品の成分表を要求したところ、成分や効果にほとんど差がないことが分かりました。 

 この大学生によると、女性消費者が一部の消費分野で不利な状況にあるのは否めない事実です。スキンケアや化粧品、電子製品にかかわらず、商品に「女性専用」と表示されるだけで価格が高くなる傾向があります。この大学生とその同級生らは、ロレアルのこうした行為について、価格差別の疑いがあり、男女消費者の公正な取引の権利が法に基づいて保障されていないとして、裁判所に訴訟を起こしました。最終的にロレアルは、洗顔料の購入代金を返金しました。  

 この大学生は「多くの人にとって『これまでそうだった』が常識になり、価格の男女差の合理性を疑問視していない」とし、「性別による価格差別に反対することで、消費者の権利保護意識を喚起したかった」と話しました。 

 2019年には華東政法大学の学生が上海ディズニーリゾートの飲食物持ち込み禁止を巡って訴えた事件が話題になりました。最終的に被告(上海国際主題楽園)は原告に50元を補償し、上海ディズニーも関連の入園規則を改正しました。(非、柳川) 

 


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