99歳の指揮者 自閉症児のため再びステージに上る=中国

2024-04-01 11:45:39  CRI

 「春の愛——指揮者曹鵬と子どもらの交響楽コンサート」が3月31日、上海東方芸術センターで開催されました。99歳になる指揮者の曹鵬氏が再び指揮台に上り、「星の子」のためにタクトを振るいました。

 中国では自閉スペクトラム症(ASD)の子どもは「星の子」と呼ばれます。彼らは空の星のように自分の世界に引きこもり、自分の気持ちを伝えることができず、他人とコミュニケーションが取れないからです。曹氏は長年にわたり、数百人の若手ボランティアを率いて、音楽で自閉症児やその家族を支援し、子どもらが何度もステージに上がり、さまざまな音楽活動に参加するのを支援してきました。

 公演後、曹氏はインタビューに応じ、「100歳の時に再びステージに上がり、愛と音楽でこの子らの耳を呼び覚ましたい」と話しました。

 毎年4月2日は国連の定める「世界自閉症啓発デー」で、今年は制定から17回目を迎えます。今年のテーマは「生涯にわたる支援、行き届いた配慮」です。自閉症は目下世界的に注目すべき課題の一つになっています。統計によると、中国での自閉症発症率は約0.7%~1.8%で、14歳未満の自閉症児は数百万人おり、自閉症は中国国内の児童の精神障害としては最も多くなっています。

 中国北部に位置する内蒙古医科大学附属病院小児科の荘蒙麗主任によると、自閉スペクトラム症の児童の60~70%は科学的治療を行うことで通学や就職が可能で、社会復帰できるということです。(閣、坂下)

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