北京
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中国東部に位置する長江口漁場162海区で12日午前10時ごろ、石炭を載せた船が遭難し、船内にいた乗員16人が水に落ちました。周辺海域でちょうど漁獲作業をしていた「浙岱漁11492号」船は発見後、直ちに救助を始めました。
救助活動に取り組む船長の沈華忠さん
「浙岱漁11492号」は当時、網を降ろしてカニを捕獲していました。船長の沈華忠さんは海上に浮かぶボートを発見しました。ボートには乗員十数人が乗り、あと一人は海に浮かんでいました。沈船長は直ちに救助活動を始めましたが、船につるしたカニ籠が救助活動に不便なため、沈船長は迷わずにカニ籠6000個以上を切り離しました。
その後、沈船長はボートに近づき、約30分かけて海上に浮かんでいた乗員を救い、ボートに乗っていた乗員も全員船に引き上げました。沈船長が放棄したカニ籠は36万元(約738万円)以上に相当しますが、わずか一部しか回収できなかったそうです。
遭難した石炭運搬船はすでに沈没しました。乗員16人は全員外国国籍です。今のところ、沈没船を引き上げる船舶は舟山嵊泗列島周辺海域の停泊地に投錨され、海事部門は担当者をその停泊地に派遣しました。沈船長は船内にある全部の着替えと食べ物を遭難した乗員16人に配り、16人は体調は良好だということです。
偶然にも、沈船長は2021年9月26日、漁獲作業をしていた時、遭難した船員16人を救出したことがあります。沈船長は当時も救助のため、今回と同様に回収中の十数万元(約200万円以上)相当のカニ籠を放棄しました。3年もたたないうち、沈船長は同じ方法で、少しもためらわずに人命救助しました。(殷、榊原)
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