<全人代>海南省は国家レベルの南繁シリコンバレー建設を加速し、中国の食糧安全保障に貢献する

2024-03-08 21:11:46  CRI

第14期全国人民代表大会第2回会議海南省代表団公開日の現場の様子

 7日午後の第14期全国人民代表大会(全人代)第2回会議海南省代表団公開日の現場では、種子産業の発展が代表たちの注目を集めるホットな話題となりました。代表らは、種子は中国の食糧安全保障の鍵であり、国家レベルの「南繁(南方地域における繁殖・育種)硅谷(シリコンバレー、科学技術イノベーションが進んだ地域の意味)」の建設を加速し、中国の食糧安全保障のために力を尽くすべきだ」と強調しました。

 南繁とは、イネ、トウモロコシ、綿花などの夏作物の育種材料(品種開発や改良のために村料として用いる品種や系統あるいは個体)を、それぞれの地域で秋に収穫した後、冬に中国南方の亜熱帯または熱帯地域に運んで育種と選抜を行うことです。こうすることで、1年に2~3世代の繁殖が可能となり、育種年数を短縮できます。中国では、海南の三亜南繁基地が、そのための替えがきかない戦略的地位を備えており、そのため海南島は国際種子産業島とも呼ばれています。

 習近平総書記は2022年4月に海南省を視察した際、「種子は中国の食糧安全保障の鍵である。中国の種子を自らの手でつかむことによってのみ、中国人の食糧安全保障を実現することができる。私は南繁の科学研究・育種に注目してきた。南繁シリコンバレーを建設し、全国に貢献しなければならない」と指摘しました。

海南種子革新研究院院長の陳凡代表(右)

 海南種子革新研究院院長の陳凡代表は、「海南省の冬は非常に暖かいので、ここでは種子を一世代多く育てることができる。これは『南繁シリコンバレー』の建設に独特の優位性をもたらす」とした上で、「中国の耕地面積は世界の10%にも満たず、14億人を超える人口とは対照的だ。種子業の核心技術に迫るという難関突破を加速し、より高収量の種子を育成してこそ、国の食糧安全をより確実にすることができる」と述べました。

 現在、三亜崖州湾科技城は南繁シリコンバレーが『新たな質の生産力』(新たな質の生産力はハイテク、高効率、高品質の特徴を持ち、その大きな特徴はイノベーション、鍵は高品質、本質は先進的な生産力だ)を推進するための主要拠点となっています。2018年に建設が始まった崖州湾科技城は、的確な種子イノベーションプラットフォームを築き上げています。南繁の取り組みをめぐっては、科学研究機関、大学、種子企業が崖州湾科技城に集積し、多くの高度な人材を集めています。現在、南繁シリコンバレーでは多くの国際的にも先端を行く科学研究成果を手にしており、産学研が一体化した種子業革新発展体系の構築を加速しています。

 陳凡代表はまた、「将来的には、科学技術革新がけん引する、産業チェーン、革新チェーンと産業革新エコロジーという『二つのチェーンと一つのエコロジー』システムを実現したい」とした上で、「同時に、全産業チェーンの各方面への支援とサービスもしっかりと行い、南繁事業と産業間の質の高い発展を推進し、全国にサービスを提供する国際的な『南繁シリコンバレー』を建設して、南繁シリコンバレーを種子産業のイノベーションの源にする必要がある」と述べました。(hj、坂下)

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