中国の有名ミュージシャン 自らAI技術を勉強して娘を「復活」

　中国で有名なミュージシャンの包小柏さんはこのほどSNSにある映像を投稿しました。映像の中で、包さんの娘は母親と話をして、母親に誕生日の歌を歌っています。この光景は多くのネットユーザーに大きな感動を与えました。

△AI技術で「復活」した包さんの娘

　実は、包さんの娘は病気で2021年に22歳の若さで他界しました。娘への思いを託すため、包さんは繰り返し訓練と挑戦を経てAI技術を使って数人の「娘」をコピーしました。会話に応じて返事をしてくれますし、先日の妻の誕生日に家族3人で誕生日の歌を歌いました。「AIは思いを託す道具であり、思いを伝えるルートでもある」と包さんは感慨深げに言いました。

　包さんはこのほど、昔とはずいぶん違う長い髪型で公の場に出ました。「娘が亡くなってから、髪を切ったことは一度もない」「髪の一部は昔、毎日娘のおでこに触れたから」と、包さんは悲しげに言いました。愛する娘の死を受け入れられない包さんは親友からの慰めに直面できず、2022年からAI技術の勉強を始め、博士課程まで進みました。AI技術で娘の声を再現しようと考えたからです。

　包さんの話では、娘が闘病していた最後の時、気管挿管で声がもう出なかったため、娘の声と面影を再現しようとずっと願っていました。「娘の一番完璧な姿、完璧な声を残したい。デジタルの世界で、生き生きと永遠に生きてほしい」と、父親としての願いを伝えました。

　報道によると、包さんの娘は血液の病気を患い、包さんは娘に自分の骨髄を提供しましたが、残念なことに拒絶反応が起こり、移植手術は失敗しました。包さんの娘は2021年12月20日に亡くなりました。（Lin、野谷）