中国では大型連休中のペット飼育委託の需要が急増

2024-02-14 16:35:50  CRI

 

預けられた子犬の世話をするスタッフ

 中国では近年、春節(旧正月、2024年は2月10日)や10月1日の国慶節に伴う大型連休になると、ペットの飼育委託の需要が大いに高まるようになりました。一部のプラットフォームが公開した春節期のペットの飼育委託費用は、数十元から数百元(1000円から1万円程度)です。

 例えば、深セン市中心部にあるペットショップの犬預かりサービス料は1匹1日当たり328元(約6800円)で、サービスには、1日に4本以上の動画や写真の依頼者への送信、1日2回の散歩などが含まれます。一方で、中庭でのペットの飼育を請け負う別のペットショップでは、犬の1日当たりの預かり価格が、体重によっても違いがありますが、通常時で125元(約2600円)から225元(約4700円)です。手ごろな価格でペットを預かるところもあります。多くはコミュニティー内の小さなペットショップで、預かり料金は1日当たり50元(約1000円)から100元(約2100円)程度です。ただし連休中はある程度の値上げがあります。

 人口構造が変化し、1人当たり可処分所得が上昇し、さらにペットが与えてくれる感情面の価値がより重視されるようになったことで、中国のペット市場は急拡大しています。

 ペット業界の情報を扱う派読ペット業界ビッグデータプラットフォームが、全国コンパニオンアニマル(ペット)標準化技術委員会、中国牧畜産業協会ペット産業分会、中国獣医師協会の指導を受けて作成した『2023年-2024年中国ペット業界白書(消費報告)』によれば、中国では2023年時点でペットとして飼われる犬の数は前年比1.1%増の5175万匹で、猫は前年比6.8%増の6980万匹でした。2023年における都市部のペット(犬・猫)消費市場規模は前年比3.2%増の2793億元(約5兆8437億円)だったとのことです。

 また、同報告書によれば、2023年におけるペット犬1匹あたりの年間平均支出額は前年比0.2%減の2875元(6万円超)で、ペット猫では前年比0.75%減の1870元(約4万円)でした。支出の分野別では2023年も、餌代が最大で52.3%を占めました。次は医療関連で28.5%でした。うち医薬品と健診は小幅増で診療とワクチン接種は減少しました。支出におけるペット用品の割合は12.5%、各種サービス6.8%で、現状では小さいのですが、伸びしろがあるとのことです。(ヒガシ、鈴木)

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