『民法典』で母親と対抗 12歳の少女がネットで話題に

2024-02-13 17:55:06  CRI


 「彼女は怒りをぶつける相手が見つからないと、その怒りを私にぶつける」——。中国中部の湖北省襄陽(じょうよう)市に住む12歳の少女は「母親に叱られている」と110番通報をしました。少女は母親に対抗するためわざわざ民法の法律書『民法典』を購入したということです。

 中国の「民法典」は、「社会生活の百科全書」と呼ばれ、国民の権益を守り、トラブルを解決し、社会の安定と調和を促すための法律として、2021年1月1日に正式に施行されました。以来、中国では、学校やコミュニティなど、「民法典」の草の根の普及推進活動が行われています。その「民法典」の中に、「家庭内の暴力を禁止する。家族間の虐待や遺棄を禁止する」と書かれています。両親は未成年者の子どもを保護し、教育する義務があると説いています。

 この少女の行動に対して、中国のネットユーザーは、「この子の気持ちはよく分かる。彼女を応援する」「家庭内暴力では? 家庭内暴力は一切許されないはずでは?」「法律知識の普及、法律意識の強化、法の支配を学校に浸透させることは効果があるという証拠だ」など、多くのコメントが寄せられています。

 怒りをぶつける場所がないため、それを子どもに向ける。これには暴言、恐喝、嘲笑など、精神的に傷つける暴力も含まれます。

 あるネットユーザーは、「もし少女の母親の怒りが偶発的なものなのであれば、子どもがわざわざ『民法典』を買って母親と対抗しなくてもよいはずで、きっと何度も同じような暴力があったから、耐えられなくなったんだろう。このような状況を鑑みて、警察は子どもの代わりに「ヘイビアス・コーパス(人身保護令状)」を申請することができなくても、少なくとも子どもの前で彼らの母親を叱責し、教育する必要がある」と分析しました。

 専門家はこの件について、「良い教育にはコミュニケーション、敬意、愛情がある。私たちは子どもたちに対してもう少し辛抱強く、自信と愛情を持ち、精神的に傷つける暴力を減らしていかなければならない」と呼び掛けています。(TONG、MI)

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