2024年最初のグッジョブは「親孝行」

2024-02-05 13:53:43  CRI

 春節が近づき、実家へ帰省して一家だんらんで春節(旧正月)を祝うことは中国人にとって極めて大切なことです。中国南西部の重慶市に住む22歳の女性・李秋霜さんは冬休みに入ってからずっと心待ちにしていたことがあります。それは、中国南東部の福建省泉州市へ出稼ぎに行った母親が春節に重慶に早く帰ってくることです。しかし最近のビデオ通話で、母親は李さんに一人で泉州で春節を迎えると告げました。

 例年、両親は旧正月前に一緒に帰省していましたが、今年は父親が祖母を看病するため早めに実家に戻り、母親だけが泉州に残り工場勤務を続けていました。

 今まで単独で遠くへ旅行に出かけたことがない母親は、タクシーの拾い方もナビの使い方もバスの乗り方もわからず、たとえ駅や空港へ無事に到着しても、人混みに紛れると途方に暮れてしまいます。さらに重要なことは、母親は交通費の節約を心がけ、休暇中の残業代を稼ぎたい気持ちもありました。

 「よその土地で母親を一人で年越しさせるわけにいかない」と、李さんは即座にアルバイトで稼いだお金でチケットを予約し、翌日の朝早くに重慶を出発し、母親を迎える旅に出かけました。

 1月27日夜、李さんは母親を連れて帰宅の途に就き、翌日、2人はついに自宅に帰りました。道中、母親は喜びを隠しきれず、親戚や友人から電話がかかってくるたびに、「今年は娘がわざわざ迎えに来てくれた!」と自慢げに話しました。 


重慶に帰ってきた李秋霜さんと母親

 李さんは、母親を迎えに行ったことについて、「2024年、いや、生まれてから最高のグッジョブだ」と語りました。往復の旅費は、アルバイトや奨学金、補助金を少しずつ貯めたものです。両親はそれを知って少し心苦しくなりましたが、李さんは、一家だんらんこそ最大の幸せだからこのお金を使う価値があると思いました。

 普段ショート動画で生活を記録することが好きな李さんが、今回の経緯をソーシャルメディアに投稿すると、多くのネットユーザーは感動しました。「私の母親も同じだ。小さな背中で家を支えている」、「私は卒業後、父親が住む都市で働き、今では毎週両親と一緒に食事をすることができる。少しでも両親の近くにいたい。たとえ広い世界を見ることができなくても関係ない」、「父と母がハウス栽培の仕事をしている。私は航空券を買って手伝いに駆け付けた。両親のうれしそうな顔をいつまでも覚えている」などの微笑ましい投稿が相次ぎました。

 李さんは春節後に、姉と一緒に両親を連れて旅行に出かける計画を立てています。また、卒業後できるだけ早く家族の重要な任務を担うことも楽しみにしており、「昔は父と母は私にとって大きな木のような存在だった。私が大人になった現在、私が両親を雨風から守る番だ」と語りました。(ミン・イヒョウ、榊原)

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