中国人医師 マレーシアで伝統医学の「点穴法」を緊急施術

2024-02-01 13:46:56  CRI

張さんに緊急治療を施す李医師(青いTシャツの男性)

 中国ではここ数日、中国中東部の河南省鄭州市の医師がマレーシアで遭遇した急病人に中国伝統医学の「点穴法」による緊急施術を実施した様子を紹介するネット投稿の動画が話題になっています。李志忠医師が異国の地で「私は中国の医師だ」と述べた一言は多くの人の心を温かくして、同時により多くの人に中医学(中国伝統医学)の力を示しました。

 マレーシアで1月20日午後2時過ぎ、滞在中の張さんは突然に絞められたような腹部の痛みに襲われて、倒れてしまいました。そこに、中医学サミットフォーラムに出席して引き上げる途中の李志忠医師が通りかかりました。

 張さんの友人の康さんは、「突然倒れたのでとても怖くなった。言葉も通じないし、水がどこで手に入れるかもわからない。初めての経験で、中国人の医師が通りかかって本当に助かった」と振り返りました。

張さんの足三里穴を按摩する李医師

 李医師は張さんの病歴を尋ね、現場で脈を診てからつぼを按摩する中医学の「点穴法」を施しました。張さんは4、5分後に意識を取り戻しました。李さんは、「手の合谷穴と内関穴、唇の上の人中穴、それに足の足三里穴を刺激した。強い刺激を受けた張さんは大声を出して、意識を取り戻した。そうなれば大きな問題ではないわけだ」と説明しました。その後、同行していた他の中医医師も駆けつけ、持っていた鍼灸器材を取り出して救急車が現場に到着するまで手当てを続けました。

 当日のマレーシアの気温はセ氏30度を超えており、ひざまずいて約20分間も手当てをしていた李医師の服は汗でびっしょりと濡れ、足もしびれてしまいました。李さんは「彼女の仲間が、紙を使って私の顔に流れる汗をしきりにぬぐってくれたので、心が温まった。医学の精神として、『一心撲救(一心不乱に助ける)』という言葉がある。当時の私はいろいろと考えることをせずに、人助けをしただけだ」と述べました。張さんは治療を受けて帰国し、健康状態に大きな問題はないとのことです。

  李医師が病院以外の場所で人命救助を行ったのは、これが初めてではありません。マラソンが趣味の李医師が試合中に緊急施術した選手は5人に達します。李医師は中医学医師を27年間務めており、中医学の知識をより多くの人に行き渡らせるために、多くの科学普及動画を制作し、ネットユーザーに処方と中医学の豆知識を紹介して、患者が回り道をしたり無駄な金銭を使ったりすることが少なくなるように努めています。李医師はSNSフォロワーは200万人近くに達する、ネット上の人気医師です。(怡康、鈴木)

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