王毅外交部長のタイ訪問　外交部報道官が成果を総括

　王毅中国共産党中央政治局委員・外交部長が26日から29日にかけて、タイを訪問しました。外交部の汪文斌報道官は30日の定例記者会見で、王外交部長のタイ訪問を四つの面から総括しました。

　第一に、トップレベルの交流強化です。双方は両国指導者の重要な共通認識を共に着実に実行し、戦略的けん引を深め、互いの核心的利益と重要な関心事に関わる問題で引き続き支持し合い、来年に控えた国交正常化50周年の関連祝賀行事を共に計画していくことで合意しました。

　第二に、互恵協力に重点を置くことです。双方は質の高い「一帯一路」共同建設を積極的に推進し、中国・タイ高速鉄道の建設を加速し、中国・ラオス・タイ国境間の鉄道接続構想を全力で実行に移し、アジア横断鉄道（TAR、国連とアジア太平洋経済社会委員会が提唱する鉄道路線網計画）中央コースをできるだけ早く開通させ、農産物貿易、新エネルギー車、デジタル経済、グリーン発展などの分野での協力を強化し、両国の国民が中国・タイ運命共同体建設のボーナスを共有できるようにすることで一致しました。

　第三に、人的・文化交流の拡大です。中国とタイは「ビザ免除時代」に入り、双方は共同で中国とタイの運命共同体の世論基盤を固め、両国国民の交流は新たなクライマックスを迎えます。双方は法執行・安全保障協力を強化し、インターネットや通信手段を介した特殊詐欺、麻薬密売などの国境を越えた犯罪を共同で取り締まり、両国の交流と協力に安全で快適な環境を提供することで合意しました。

　第四に、多国間協調の強化です。双方は平和共存五原則を堅持し、ゼロサムゲームや勝つか負けるかの競争に断固として反対し、真の多国間主義、開かれた地域主義を実践し、中国とASEANの平和、安寧、繁栄、美しさ、友好をキーワードにした五つの故郷づくりを強化し、「南海行動規範」の協議を加速し、ASEANの中心的地位を共に守ることで一致しました。

　双方はまた、タイの農産物の中国向け輸出に関する議定書などの協力文書に調印しました。（Yan、坂下）