突然の火災、閉じ込められた一家5人を1人が救出=中国深セン市

2024-01-23 13:37:35  CRI

 中国南部の深セン市竜華区丹坑村の住宅で13日未明、突然の火災により、ここに住む家族5人が閉じ込められる事態が発生しました。この時、1人の男性が濃い煙が立ちこめる火災現場に突入し、閉じ込められた家族全員を救出しました。

 火災があったのは、13日午前0時20分で、丹坑村に住む女性・王さんの自宅の窓から濃い煙が吹き出し、屋内で人が必死に窓をたたいて助けを呼んでいました。救いを求める声を聞きつけた隣人の陳凱松さん(25)がいち早く現場に駆けつけました。陳さんは、「鉄の扉を開けて突入しようとしたが、扉が熱すぎて開けられなかった。炎と煙が扉のガラス窓からまっすぐ外に吹き出していたからだ。手で開けるのは無理なので、ハンマーと鉄の棒で、かまわずガラスをたたき割り、鉄の扉を開けるのに成功した」と当時の様子を振り返りました。 


人を救い出そうとハンマーで必死に鉄扉の窓ガラスをたたき割ろうとする陳凱松さん

 扉が開いた時、村のボランティア消防士は既に電源を切っていたため、陳さんは速やかに住民たちと協力して消火栓を使って家中に水をかけ、火を消し止めました。その後、陳さんは煙が立ち込める家の中に飛び込み、お茶の間で倒れていた男性を救出しました。この時、消防士たちも駆けつけたため、陳さんは消防士たちと共に残りの4人を救出しました。

 救助された王さんと2歳の孫は無事で、息子夫婦と9歳の孫娘は現在、病院で治療を受けています。火災の原因については消防部門が調査を進めています。

 陳さんは武装警察広東総隊江門支隊に所属する警察官で、最近休暇で実家に戻ったばかりでした。救助中に気道を痛め、皮膚の一部にやけどを負ったため、現在も病院で治療を受けています。

 救助された王さんは「陳凱松さんがいなかったら、私たち家族5人は本当に危なかった。こんなにいい人が隣にいてよかった」と目に涙を浮かべながら感謝の気持ちを語りました。(ミン・イヒョウ、坂下)

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