中国が独自開発した単胴で世界最大のB型LNG燃料モジュールが完成

中国が独自開発した単胴で世界最大のB型LNG燃料モジュール

　中国船舶大連造船が建造した単胴で世界最大の1万3000立方メートルのB型LNG燃料モジュールが順調に完成し、10日に引き渡されました。中国国内における同型燃料モジュールの全製造工程での自主開発の空白が埋められたことになります。

　B型LNG燃料タンクはLNGデュアル燃料コンテナ船に用いられる重要機器で、各船には独立したB型燃料タンクが1基備えられます。同モジュールは中国が独自に設計と建造を行い、完全な独自の知的財産権を持ちます。従来のLNG船舶用燃料モジュールと比べ、B型モジュールは容量利用率が高く、より柔軟に建造できます。

　中国船舶大連造船の関係責任者である孫強氏は、「B型LNG燃料タンクはセ氏氷点下163度の超低温に耐えられる。独立した構造であり、船体と分離して建造することができる。建造後に全体をすでに作られた船体に組み込むことができるので、建造日数を大幅に短縮することができる」と紹介しました。

　1万3000立方メートルの容量があるB型燃料モジュールは建造の際に、試験板溶接、模擬キャビン建造などの建造過程での難問の解決と技術検証に取り組み、精度制御や建造品質制御など一連の重要技術を獲得し、国産溶接材料の実際の建造における初の応用を実現し、中国造船業の新エネルギー船舶分野における世界市場での競争力を大幅に高めたとのことです。（RYU、鈴木）