遺伝子検査の結果25年前に盗まれた息子が帰る

2023-12-19 14:26:34  CRI

 中国ではこのところ、河北省邢(ケイ)台市在住の解克鋒さん一家が25年前に盗まれた次男の清帥さんを探しつづけ、最終的に遺伝子検査技術を利用することで再会できたという感動的な物語が注目されています。

 清帥さんは生後100日になったばかりだった1999年1月20日に、人身売買をする者に盗まれました。25年後の今年11月28日になり、父親の克鋒さんに、生涯で一番聞きたかった知らせが届きました。邢台市警察が「DNA照合が100%成功した」と伝えてきたのです。父親の克鋒さんは息子と会う前の晩、一睡もできませんでした。親子は12月1日午後4時過ぎに、ようやく顔を合わせることができました。身長178センチの息子の清帥さんは、20代の時の父親に「よく似た容姿」でした。

 

 1999年のその日の午後、母親の馮桂雲さんは食材を買うために、鍵をかけずに外出しました。約10分後に家に戻ったのですが、清帥さんは部屋にいませんでした。解さん夫婦はすぐに警察に通報し、親族や友人に頼んで探し回りました。「できるだけ早く息子を見つけたい、遅れてしまうと姿が変わって、目の前を歩いても分からなくなる」というのが、解克鋒さんが最も心配したことでした。息子を探すために、「仕事もせずに、子供探しに専念した」とのことです。

息子の顔写真がプリントされたTシャツを着た解さん夫婦

 子探しで金を使い切った解克鋒さんはようやく、子探しには資金が必要と気づき、「仕事が第一で、子供を探すのも第一だ」の方針に切り替えて、それまで以上に仕事に励んで商売を一つ一つ成功させました。時間が経つにつれて、解克鋒さんには仕事のえり好みをせずにすべてをしっかりとやるという評判が立ち、仕事はどんどん広がりました。そして会社も設立して、ネットユーザーに「千万長者」と評されるまでになりました。

 息子が見つかったのは、DNA技術の発展と応用のおかげです。解克鋒さんは23年前の2000年に子探しのために採血を受けました。河北省では初の事例でした。息子の清帥さんにとっては、遺伝子照合が成功してからは、「ぼくは親に捨てられたのか、それとも誘拐されたのか」が、最も気になる問題でした。警察が示した、両親と赤ちゃんだった自分の写真が印刷された人探しのちらしを見て、清帥さんは「もう我慢できない。必ず会おう」と思いました。両親の不屈の努力が、わが子を迎えることにつながったのです。

 子探しの苦労を味わいつくした解克鋒さんは、自分の子が戻ってきたことで、これからはより多くの時間を割き、力を尽くして子探しの親を手伝う考えで、「この解克鋒は息をしている限り、子を探す親を助けつづけます」と述べました。(Mou、鈴木)

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