習主席が岸田首相と会談 台湾問題と福島核汚染水の海洋放出に言及

2023-11-17 16:59:49  CRI

 習近平国家主席は米サンフランシスコで現地時間16日午後、岸田文雄首相と会談しました。

 両国首脳は中日の四つの政治文書の原則と共通認識を厳守することを重ねて表明し、戦略的互恵関係を全面的に推進する両国関係の位置づけ、新時代の要求に合致した建設的かつ安定した中日関係の構築に取り組んでいくことを再確認しました。

 習主席は席上、「今年は中日平和友好条約締結45周年に当たる。45年来、条約を含む中日の四つの政治文書の導きの下で、両国関係は風雨を経ても全体的に発展の勢いを維持し、両国人民に幸福をもたらし、地域の平和、発展、繁栄を促進するために積極的な役割を果たしてきた」と指摘した上で、「双方は時代の流れに順応し、正しい方向性を把握し、『互いにパートナーであり、互いに脅威ではない』という政治的コンセンサスを具体的な政策と実際の行動に体現しなければならない」と述べました。

 習主席はまた、「歴史問題や台湾問題などの重大な原則問題は両国関係の政治的基礎に関わるものであり、日本側は信義を厳守し、中日関係の基礎が損なわれず揺るがないよう確保しなければならない」と強調したほか、「中日の経済的利益や産業チェーン、サプライチェーンは深く融合し合い、『小さな庭に高い壁』『デカップリング』を行うことはどちらにもメリットがない。中国は質の高い発展とレベルの高い対外開放を推進しており、日本を含む世界各国にかつてないチャンスをもたらすだろう。双方は協力を深化させ、互いに物事を成し遂げることに協力し、世界の自由貿易システムを確実に維持し、より高いレベルの互恵・ウィンウィンを実現すべきだ。両国は真の多国間主義を実践し、開放的な地域主義を発揚し、地域一体化のプロセスを推進し、世界的な課題に共同で対応していかなければならない」と述べました。

 習主席はさらに、「福島の核汚染水の海洋放出は全人類の健康や世界の海洋環境、国際的な公共利益に関わっている。日本側は国内外の合理的な関心に厳粛に対応し、責任を持ち、建設的な態度で適切に処理しなければならない」と指摘しました。

 これに対し、岸田首相は「今日の国際社会は歴史的な転換点にある」と述べ、日本は未来を見据えて中国側とハイレベルの意思疎通と対話を強化し、両国関係に積極的な要素を増やし、平和共存を堅持していく考えを示しました。また、日本は中国とデカップリングするつもりはなく、民間往来と人文交流を引き続き推進し、デジタル経済やグリーン発展、財政金融、医療養老など各分野における実務協力を深化させていきたいと述べました。

 岸田首相はまた、日本は引き続き平和的発展の道を歩むことに力を入れ、日中間の共同声明を堅持することにより台湾問題を扱う立場には変わりはないと述べました。

 双方はさらに、合意したばかりの「中日輸出管理対話」の創設を積極的に評価し、各レベルの対話・意思疎通を維持し、新たな中日経済ハイレベル対話や中日ハイレベル人文交流協議メカニズム会議を適時に開催し、国際問題や地域問題について意思疎通と協調を維持し、気候変動などの世界的な課題に共に対応していくことで一致しました。そのほか、双方は建設的な態度を持って協議と対話を通じて福島の核汚染水の海洋放出問題を解決する適切な方法を見いだしていくことで一致しました。(藍、藤井)

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