ペットの過剰医療にも法管理が必要

2023-10-30 13:18:30  CRI

 中国では、ペットを飼う人の増加とペット飼育の観念の変化に伴い、「ペット経済」が活発化しています。「2022年中国ペット医療業界白書」によると、中国でペットとして飼われているイヌやネコなどは2020年には既に1億匹を超えたことが明らかになりました。

 同時に、ペットの擬人化はペット経済に「感動経済」の特徴を持たせ、多くのトラブルも引き起こしています。特に、ペット診療業界ではペット数の急増に規範化が追いついていない上、診療技術にばらつきがあるため、ペットの事故死、過剰な医療、「法外な」医療費請求などの事象がしばしば見られ、ペットの受診や飼い主の権利保護が難しくなっています。ペット医療分野の問題の速やかな解決が望まれています。

 「2022年中国ペット医療業界白書」によると、2022年10月現在、全国のペット診療機関数は1万9930カ所に達しています。ペット経済が活況を呈していることでペット飼育に伴う多くの問題が発生し、動物診療をめぐるトラブルも増加傾向にあります。中国南東部の福建省福州市鼓楼区裁判所民事裁判第2法廷の呉文俊裁判官によると、同裁判所では近年、ペット関連のトラブルを31件審理しており、その中にはペット医療関連のものもあるということです。

 呉文俊裁判官は、ペット病院での過剰な医療行為や「法外な」医療費請求について、「飼い主はペット病院に治療プランを十分に説明するよう求めるとともに、病院内の治療に関連する条項や料金基準をよく確認した上で、不当な医療行為や高額な費用が発生した場合は、速やかに監督管理部門に通報すべきだ」としています。また、呉裁判官は、「ペット診療機関の過失でペットが死亡した場合、医療費やペットそのものの価値の補償だけでなく、事案の状況に応じて一定の精神的損害賠償を請求することもできる」と説明しました。(ヒガシ、坂下)

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