北京
PM2.577
23/19
第1回石窟寺保護国際フォーラムが8月19日に、中国南西部重慶市大足区で開幕しました。フォーラムは21日まで開催され、気候変動を背景とした石窟寺の保護に焦点を当て、日本、ネパール、パキスタン、イラン、アフガニスタン、イタリア、英国などの専門家や政府関係者が中国の学者とともに、石窟石刻文化財の保護理念と技術、石窟寺の気候変動対応行動などの話題について交流します。
石窟寺とは、崖の急な壁に掘られた洞窟形の仏教建築のことで、この仏教建築様式はインドが起源とされています。もともとは僧侶が山の中に掘り、修行や仏教行事をする場でしたが、仏教とともに中国に伝わったとされています。
中国での石窟の開削は1500年以上前の魏晋隋唐の時代に盛んになりました。石窟の建築、雕刻、壁画にはインドのガンダーラ仏教芸術スタイルと、中国の伝統的な雕刻と絵画の美意識や技法が合わさり、中国の特色ある石窟石刻芸術が出来上がりました。
中国の四大石窟とされる甘粛省敦煌莫高窟、山西省大同雲岡石窟、河南省洛陽竜門石窟、甘粛省麦積山石窟が北方に分布しているのに対し、南方の石窟石刻の大部分は南西部の四川・重慶地区に位置していて、中でも1999年に「世界遺産リスト」に登録された大足石刻がその代表格です。(謝東、王小燕、CK)