中国商務部が『WTOにおける米国のコンプライアンス報告書』を初めて発表

　中国商務部は11日、『2023年 WTOにおける米国のコンプライアンス報告書』(2023 Report on WTOComplianceof theUnited States)を発表し、米国のWTO規則と義務の履行状況の概況を整理し、全体的な評価を行いました。

　報告書は、「WTO加盟国から最も多くの紛争の解決を求められたメンバーとして、米国は『多国間貿易体制の破壊者』である」と指摘しています。さらに、「米国は長期にわたり『国家安全保障』『人権』や『強制的な技術移転』などを理由に、他のメンバーに対して一方的措置を講じ、恣意的な追加関税を課し、貿易救済策を乱用してきた『一国主義的いじめ行為の実行者」である。米国は大規模な排他的、差別的補助金支援政策を実施し、輸出管理などの手段によって他のメンバーの産業発展を制限しており、『産業政策の二重基準の支配者』である。米国は『デカップリング』をあおり、巨額の補助金によって米国を中心とする産業チェーン・サプライチェーンを確立し、いわゆる『価値観』を基礎としてニアショア・フレンドショアのアウトソーシングを推進し、『グローバル産業チェーン・サプライチェーンの撹乱者』である」と指摘しています。

　報告書はさらに、米国は多国間貿易体制の権威性、完全性、有効性を守るためにしかるべく貢献し、中国を含む他のメンバーと共に、多国間貿易体制がグローバルガバナンスの中でより大きな役割を発揮するよう共同で推進すべきだ」と強調しました。（帥、坂下）