中国進出日系企業 コロナ禍の中でも6割超が黒字維持=中国日本商会

2023-06-14 21:30:52  CRI

  中国日本商会が14日午後、北京で「中国経済と日本企業2023年白書」の発表会を行いました。それによりますと、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響が大きかった時期でも、6割を超える日系企業は黒字の維持が見込めていたことが分かりました。

「中国経済と日本企業2023年白書」表紙

  白書によりますと、ジェトロが2022年8~9月に中国に進出している日系企業を対象に行った調査の結果、2022年の営業利益見込みは64.9%の企業が黒字でした。また、今後1~2年内の中国での事業展開の方向性については、93.7%の企業が「拡大」または「現状維持」と回答(うち、「拡大」は33.4%)し、「事業の縮小」または「第三国・地域への移転・撤退」という回答は、合わせても6.3%にとどまっていることが判明しました。

記者会見の様子

  記者会見に出席した中国日本商会の本間哲朗会長はこの結果について、「心強い回答」「米国企業や欧州企業と比べてもそん色ない水準」と指摘しました。

 なお、ジェトロが2022年度に行った海外進出日系企業実態調査によりますと、在中国日系企業(593社)の内、45%の企業が中国での累積収益額の「ほとんど」もしくは「半分程度」を、中国国内での再投資の原資として活用していると回答しました。

 「中国経済と日本企業白書」は中国各地の日系企業が直面するビジネス環境上の課題を分析し、解決のための方策を中国政府に提案するためのものとして、2010年から毎年刊行されています。2023年版白書は、日系企業8353社を対象にまとめたものです。(取材・記事:王小燕、校正:坂下)

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