中国　東南アジアの非核兵器地帯構築を支持

　カンボジアのフン・セン首相は5日、演説を行い、「ASEAN諸国は米・英・豪の原子力潜水艦協力に大きな懸念を抱いている。東南アジアは非核兵器地帯であり、ASEANは核兵器の拡散に断固として反対している」としたうえで、「米・英・豪の原子力潜水艦協力は危険な軍拡競争の始まりであり、これを続けていけば、世界はより大きなリスクに直面せざるを得ない」と警告しました。

　中国外交部の汪文斌報道官はこれについて、6日の定例記者会見で、「フン・セン首相の発言はASEAN諸国を含む、地域の国々の普遍的な懸念を反映したものだ」と述べました。

　汪報道官はまた、「中国は東南アジア非核兵器地帯を構築するASEAN諸国の努力を一貫して断固支持しており、『東南アジア非核兵器地帯条約』を公に支持すると共に、条約議定書に調印する意向を表明した最初の核保有国である」と述べたほか、米・英・豪が国際社会の懸念に真剣に耳を傾け、原子力潜水艦協力などの核拡散行為を中止し、ダブルスタンダードをとるなどの、国際的な核不拡散システムを損なう行動をやめるよう改めて促しています。（張、坂下）