科学者が中国で約8億年前の古生物、ホロディスキアを発見

2023-04-19 12:52:08  CRI

 中国科学院南京地質古生物研究所はこのほど、山東科技大学、南京大学、米バージニア工科大学など国内外の科学者と協力し、山東省と安徽省でホロディスキアを発見しました。ホロディスキアは今から約8億年前の原始生命体の化石で、パールのネックレスに似ている形となっています。研究の結果、海底堆積物の表面に貼り付くように生活をしていた生物である可能性が高いと推測されました。これに関する研究成果はこのほどネイチャー傘下の生物系専門誌「Communications Biology」に掲載されました。

△ホロディスキア化石標本

 今回見つかったホロディスキアの周囲には薄いハロー構造が保存されており、ハロー同士が接触、重ね合わさることで隣接する「玉」をつないでいます。今回の研究では、ハロー構造は「玉」を取り囲むゲル状の基質とされています。さらに、以上の研究結果に基づき、科学者はホロディスキアの全体的な形態を、有機質膜を持つ数個から数十個の巨大細胞からなる連鎖状の生物に復元し、その細胞の外側は柔らかいゲル状基質に包まれています。これらの基質が存在しているからこそ巨大細胞は等間隔の連鎖状配列を保つことができるということです。

 ホロディスキアに対する顕微鏡分析により、今回の研究ではホロディスキアの成長の謎も初めて解明されました。研究チームは、ホロディスキアの「玉」はそれぞれ複数の細胞核を持つ巨大細胞であり、複数の巨大細胞が集まって連鎖状を形成すれば、生物体そのものが大きくなるとの見解を示しました。(ZHL、野谷)


ラジオ番組
KANKAN特集