中国の大学生 低体重で呼び出され そして…

　中国中部の湖北省武漢市にある華中農業大学で、体重が軽すぎる学生に声をかけて生活改善を助ける取り組みが行われています。体重が軽いことで学生課の職員に呼び出された一人の学生が、担当者とメッセージアプリ「微信（ウィーチャット、WeChat）」でやり取りした時の画面と共に、「心が温まりました」というつぶやきをSNSに投稿したところ、数万回の「いいね」が押されています。

華中農業大学構内に咲く桜

　華中農業大学経済助成センターの責任者によると、同大学では、今月からの取り組みとして、健康診断で測定された学生の身長と体重のデータから、肥満度を表す体格指数「BMI」が17.85を下回る学生を調べました。その結果、学部生の1431人が低体重だと分かり、うち377人は大学側が昨年に認定した経済的困難を抱える学生のリストと一致していました。今後は、学生のプライバシー保護を前提に、低体重の学生について踏み込んだ状況把握を行い、家計の事情や生活難が原因であることが確認された場合は、該当する学生に経済的支援を実施する方針です。

　BMI値だけでなく、同大学は数年前から、学食に残されたカードの消費記録からも学生の家庭の経済状況を把握し、ターゲットを絞った支援を行ってきました。職員たちは時折学生寮の部屋を訪ね、痩せている学生を見かけた際には、学食の食事は口に合っているか、新環境に慣れているかなど詳しく聞き取りを行うよう努めています。（Yan、野谷、MI）