【CRI時評】マクロン氏はなぜ「仏中が一緒にできることはたくさんある」と考えているのか

2023-04-09 12:40:27  CRI

 「私たちが一緒にできることはたくさんある。フランスと中国の友情万歳!」。マクロン仏大統領は7日、SNSに中国語・英語・フランス語で投稿し、終えたばかりの中国訪問について共有した。

 マクロン氏の訪中は大統領就任以来3回目で、5~7日まで、中国の習近平国家主席と北京と広州で踏み込んだ質の高い交流を行い、理解と相互信頼を増進し、中仏両国の今後の二国間および国際レベルでの協力の方向性を明確にした。両首脳が発表した共同声明は、政治対話の強化、世界の安全と安定の共同推進、経済交流の促進、人と文化の交流の再開、グローバルな挑戦への共同対処など多方面に及ぶもので、緊密かつ永続的な中仏の全面的戦略パートナーシップが新たな成果を収めるよう推進していく。

 中仏首脳会談の成果の大きなハイライトである対話メカニズムの「再開」は、双方が首脳間の共通認識を実行し、早期に協力の成果に転化するのに資する。双方はそれぞれ、相手国の主権、領土の完全性、核心的利益を尊重すると改めて表明した。フランスが「一つの中国」政策の堅持を改めて表明したことは、双方の高度な政治的相互信頼の現れだ。

 経済貿易協力の深化がマクロン氏の今回の訪中のもう一つの重要な成果だ。中国式現代化の全面的な推進はフランスを含む世界各国により多くのチャンスを提供している。マクロン氏の訪中には仏大手企業のトップら60人余りが同行し、中仏36社が18件の協力協定を結んだ。

 米紙ニューヨーク・タイムズは「欧州がハイテク分野で中国企業に圧力をかけることを米国が望んでいるにもかかわらず、マクロン氏はそれに従わなかった」と報じた。マクロン氏と共に訪中した欧州委員会のフォンデアライエン委員長も、欧州はデカップリング(経済の切り離し)やサプライチェーンの切断には全く賛同しておらず、中国との交流と対話を強化したいと表明した。デカップリングやサプライチェーンの切断には反対であるというのが、中仏欧指導者の共通の願いであることが分かる。

 ウクライナ危機に関して、中国は、欧州が危機の政治的解決に役割を果たし、国際人道法を厳格に順守し、和平交渉の早期再開など5項目の具体策を取ることへの支持を表明した。マクロン氏とフォンデアライエン氏は「中国と協力して、和解を呼びかけ話し合いを促す方法を見つけ出したい」と表明した。

 中仏は来年、国交樹立60周年を迎える。中仏関係は、両国首脳のリーダーシップの下で新たな高みに上り、中欧関係の発展に新たな情景をもたらすと信じている。中仏間、中欧間で共通の言葉が多ければ多いほど、世界はより安定し確実になる。(CRI論説員)

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