中国初のメタノール水素ステーション稼働開始 1日あたり高純度水素1000キロを生産

2023-02-16 14:37:13  CRI

   中国国有石油大手の中国石油化工集団(シノペック)は15日、中国初のメタノール製水素製造供給ステーションが稼働を開始したと発表しました。同ステーションは1日あたり1000キロの高純度(99.999%)水素を生産でき、従来の水素ステーションに比べて20%以上のコスト削減を実現できるとのことです。 

 メタノールによる水素製造は水素製造技術の一種です。中国は世界最大のメタノール生産国であり、世界のメタノール生産能力の60%を占めています。工業用水素製造など他の製造方法に比べ、メタノールによる水素製造はエネルギー消耗が小さく、コストも低いです。中国の水素ステーションは主にトレーラーによる輸送に依存しているため、設備の影響を受けて水素輸送能力が低く、コストが高く、荷役時間が長く、総合的なエネルギー効率が低いという課題がありました。

 中国初のメタノール製水素製造供給ステーションは、中国石油化工集団の燃料油会社である大連盛港総合エネルギー供給ステーションからグレードアップされたものです。同ステーション内のメタノール水素製造供給装置の場所の利用率は全国で最も高く、本体装置の敷地面積はわずか64平方メートルですが、同等の製造規模を持つ従来の設備の敷地面積は500平方メートルを超えています。また、プロジェクトの配置が便利で建設周期が短く、普及に有利とされています。それと同時に、メタノールのコストが低く、輸送がより便利で経済的であるため、ステーション内での水素の製造により、貯蔵に対するニーズが低減したことなどから、同プロジェクトは水素使用コストの大幅な削減につながりました。(閣、野谷)

ラジオ番組
KANKAN特集