「秦・始皇帝」の先祖が使っていた2400年前の「水洗式トイレ」を発見

2023-02-15 15:17:12  CRI

 中国中部にある陝西省櫟陽城遺跡の3号古城を発掘調査していた中国の考古学関係者が、大規模な宮殿建物の遺迹で約2400年前のトイレの遺構を発見しました。このトイレは中国の考古学で初めて発見された「水洗式トイレ」であり、中国の歴代王宮での考古学調査で発見された唯一のトイレ類の史跡でもあります。

 陝西省西安市閻良区にある秦漢櫟陽城は、戦国初期の秦の都でした。つまり秦の始皇帝の先祖がいた都でした。都として使われていたのは紀元前350年に咸陽に遷都するまでの30年余りにで、秦が実施した歴史上有名な改革である「商鞅の変法」も、この櫟陽城で進められました。秦が滅ぼされて項羽と劉邦が両立する楚漢の時代なり、櫟陽城は漢王の劉邦の都と定められました。つまり漢の最初の都でもあるわけです。

 櫟陽城で考古学により1号古城が発掘されたのは1980年代でした。2012年からは、中国社会科学院考古研究所と西安市文物保護考古研究院が合同で結成した阿房宮・上林苑考古学チームが、さらに2号と3号古城を発見し、3号古城が戦国中期から前漢前期の櫟陽城であることを確認しました。2022年からは、櫟陽城遺跡3号古城の宮殿建築物2カ所の全面的な発掘が進められています。

 中国社会科学院考古研究所の劉瑞研究員によると、考古学関係者はある宮殿の敷地内で、トイレの遺構を発見しました。遺構は土台上の室内トイレと部屋の外の汚水排出穴の2つの部分で構成されています。トイレの上部構造は残っていないとのことです。(hj、鈴木)

陶器便器と湾曲した管

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