12月6日 火曜日

2022-12-07 00:35:19  CRI

 中国外文局と日本の言論NPOが共同で実施した今年の中日共同世論調査の結果によると、各年齢層の中で、中国の若年層(18~35歳)が、日本に対する印象や中日関係の未来について特に前向きであることが分かりました。日本に「良い印象」あるいは「比較的良い印象」を持つ若者は全体の39.1%を占めました。

 日本や中日関係についての情報源としては、中国側回答者の85.6%が「中国の報道機関」を1位に選びました。また、中国メディアが中日関係の改善と両国国民の相互理解の促進に「貢献している」との見方を示した中国側回答者は全体の84.3%に上りました。

 さて、今週の番組のメニューです。

▼「週間ニュースファイル」

▼「中国と中日関係のいまを知るための対話」番外編


中日共同世論調査の報告書

 2022年12月<今月の特別寄稿>
東京都 イタズラ爺さん・奥田正彦さん(87歳)

 詩の情景とウクライナの老人が避難してる光景が重なり合って、同じように老人の、ぼくのこころはボロボロになりました。印文は「餘生尚在艱難」です。

路旁老人
(唐)耿湋
老人獨坐倚官樹 欲語潸然涙便垂
陌上歸心無産業 城邊戰骨有親知
餘生尚在艱難日 長路多逢輕薄兒
綠水青山雖似舊 如今貧後復何爲

路旁の老人
耿湋(こうい)
老人 独り坐して 官樹に倚る 語らんと欲して 潸然(さんぜん) 涙 便(すなわ)ち垂る
陌(はく)上 帰心 産業なく 城辺 戦骨 親知あり
余生 尚在り 艱難の日 長路 多く逢う 軽薄の兒
綠水 青山 旧に似たりと雖も 如今(じょこん) 貧後 復(ま)た 何をか為(な)さん

【詩の内容】老人がひとり、ぽつねんと並木に寄りかかって座っている。何事か話そうとするが喉につかえ、たださめざめと涙が流れ落ちるばかり。路上に座って、どこかに帰りたい気持ちはあるが、仕事もお金も無く、親戚や友人たちは、街のはずれで戦骨化してしまった。老人にはなお生きねばならぬ残りの人生がある、しかしそれはすべて艱難の日だ。老人が故郷へと帰る長い道のり、その途中で出逢うのは、軽薄な人ばかり。緑水青山は昔と変わらないが、この後この貧窮一物もない老いの身過ぎを、どのようにするのだろうか。

 詩は戦の後の焼跡らしい情景です。戦後、荒廃した日本のさまと考えてもいいでしょう。日本が敗れた時ぼくは10歳の子供でした。今は87歳。身内を喪い金も仕事もなくした老人が、身過ぎ世過ぎを案じる姿に己を映して受けとるのは、歳のせいかもしれません。しかし戦争による惨禍の傷跡は消えることがない証左でもあるでしょう。

 小春日和の昼下がり、野川公園の自然観察園を散歩していると、大きな木の下のベンチでひとりの老人が、背中に陽を浴びながら読書している姿がありました。

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