中国の科学者、超伝導システムで量子敵対的機械学習を実現

2022-12-05 12:20:24  CRI

 清華大学はこのほど、浙江大学と協力し、超伝導システムで量子敵対的機械学習の実験を初めて実現しました。関連成果は「ネイチャー・コンピュータサイエンス」に表紙論文として掲載されるということです。

中国の科学者、超伝導システムで量子敵対的機械学習を実現

 敵対的機械学習の初期の研究は、スパムフィルタリング問題にさかのぼります。一般的に、ユーザーのメールアドレスが外部に知られると、一部の悪意ある者がビジネス上の利益のためにこのメールアドレスに広告メールやコンピューターウイルスなどを送信する可能性があります。このような行為を防ぐために、正常なメールと悪意のあるメールを区別してブロックするメールフィルターが開発されました。一方、悪意のあるメールの送信者は、メールフィルターの検知をかわすために、悪意のあるメールの中の特徴的な語彙(ごい)を修正したり、正常な語彙を増やしたりするなどの手段を講じています。

 ディープラーニングの発展に伴い、ディープラーニングモデルは顔認証、自動運転、医療診断などの分野で広く活用されます。しかし、ディープラーニングモデルにも同様に敵対的サンプルによる攻撃の脅威が存在することがあります。

 チームは訓練により、量子分類器の干渉に抵抗する能力を強化し、同じ攻撃戦略によって生じる妨害に対する免疫を実現し、量子学習システムの対抗シーンにおける脆弱性を明らかにしただけでなく、実際に敵対的攻撃に対応する防御戦略の有効性を証明したことで、信頼できる量子人工知能の実現に向けて実験的な試みを行ったということです。(雲、野谷)

ラジオ番組
KANKAN特集