北京
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中国科学院分子植物科学卓越革新センターと上海師範大学の研究チームが、10年間にわたる研究を経て、野生のトウモロコシが持つ高タンパク質遺伝子「THP9」のクローニングに初めて成功し、交雑実験により、現代のトウモロコシのタンパク質含有量を効果的に高めた成果が17日、国際的な学術誌「ネイチャー」にオンラインで発表されました。
実験を通じて、野生のトウモロコシは窒素肥料を与えていない条件下で種子のタンパク質含有量がいずれも30%に達し、現代の一般的な栽培トウモロコシの3倍になることから、野生のトウモロコシに高タンパク質含有量を制御するカギとなる遺伝子が含まれていることが明らかになりました。研究チームはこの10年間で4万を超えるサンプルのDNAを抽出し鑑定を行い、野生のトウモロコシからトウモロコシの高タンパク質含有量を制御する初の主効果遺伝子を複製しました。
野生トウモロコシと栽培トウモロコシの比較図
研究チームは三亜市で大規模な圃場試験を行い、野生トウモロコシの高タンパク質遺伝子「Thp9-T」を交雑を通じて、中国で普及面積が最大のトウモロコシ生産・栽培品種「鄭単958」に導入することで、タンパク質含有量を著しく高めることができました。同時に、窒素肥料の使用を減らす条件下で、トウモロコシのバイオマスおよび茎や葉、実などの窒素含有量レベルを効果的に維持することができます。これは化学肥料の使用を減らし、生態環境を保護する上で重要な意義があります。(ヒガシ、野谷)