輸入博は切磋琢磨の場 製品を高めて中国の健康事業に貢献を=オムロン代表

2022-11-09 20:59:26  CRI

 第5回中国国際輸入博覧会が11月5日から10日にかけて上海で開催され、過去最多145の国・地域からの出展を集めました。その中には、5回続けて出展した日本企業も多数あります。そんな日本からの「常連」出展企業の代表に、輸入博の会場でインタビューを実施しました。

 今や中国の対外開放の象徴として注目を集める輸入博を、日本の企業家はどう見ているのか。出展に寄せる思いや、中国で実感した市場の変化、今後の見通しなどについて伺いました。

 大手医療メーカー・オムロンヘルスケア(中国)有限公司は、輸入博に毎回出展してきた企業の一社です。同社の販売総経理/常務副総経理である土倉一範氏は輸入博について、 「製品紹介の場であるだけでなく、同じ志を持つ企業との交流の場にもなっている」と評価した上で、「企業同士が切磋琢磨することで、製品のランクを高めることができる」と出展の意義を語りました。

 同社のブースには卓球ロボットのコーナーが設置されるのが恒例となっており、人とロボットの卓球対決は輸入博の名物としてすっかり定着しました。しかし、それ以上に医療機器の展示を目当てに訪れる来場者が多く、中国市場のヘルスケア分野への関心の高さが伺えます。これについて、土倉氏は「中国は今や世界で一番大きな健康産業の市場になっている。高血圧や糖尿病の患者が確実に増加していることもあり、(輸入博への)健康関連の出展は増え、市場の拡大が感じとれる。その中で輸入博が果たす役割は大きく、オムロンも中国の健康事業に貢献していきたいと考えている」と、今後について語りました。

 また、同社は中国市場において新たな事業開拓も行っています。中国の企業と協力することで、一般向けにオンラインとオフライン両方で健康管理をする「健康便利店」プロジェクトを昨年から立ち上げました。これは、医療施設に近い内容の検査を自宅付近の薬局で手軽に受けられるというもので、検査だけでなく薬剤師とのコミュニケーションを通して健康管理ができることを売りとしています。2025年までに400店舗、2030年までには1000店舗を目指す計画だということです。(取材:RYU 校正:梅田謙)

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