仰韶文化の考古作業で骨器を発見 早期の布づくりと関連か

2022-11-02 15:22:27  CRI

 陝西省考古研究院はこのほど、中国北西部の陝西省涇陽県の蒋劉遺跡で、仰韶文化(ぎょうしょうぶんか)末期の大型の円形の溝と成人の墓を発見したことを明らかにしました。うち、最も数多く出土した「髪飾り型骨器」は、仰韶文化のものとして初めての発見でした。出土場所が明確であり、埋蔵の状況がはっきりしており、早期の布づくりに関連している可能性が高いと見られています。

蒋劉遺跡で出土した「髪飾り型骨器」

 この遺跡は陝西省涇陽県蒋劉村の北東部に位置します。2022年には、前年の発掘区域の西側で考古作業が実施されました。調査によれば、円形溝の内側の遺跡は面積が約20万平方メートルで、墓30基から出土した副葬品には骨器、玉器、石器、玉石の装飾具などが多く含まれ、うち「髪飾り型骨器」が圧倒的に多くありました。

 専門家は、「大型円形溝と成人の墓は近年、仰韶、特にその末期についての考古研究の重要な発見であり、中国中部地域の当時の生活様式と社会の構造の研究に、重要な資料をもたらした」との見解を示しました。

 仰韶文化とは、中国の黄河の中流域にある重要な新石器時代の彩色土器文化を指します。存在した時期は、今から7000年前から5000年前の2000年間で、その範囲は黄河の中流域にある中国北西部の甘粛省から中国中部の河南省にかけてです。仰韶文化の名称は、1921年に河南省三門峡市渑池県仰韶村で初めて発見されたことによります。(殷、鈴木)

ラジオ番組
KANKAN特集