北京
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今週土曜日、9月10日は旧暦の8月15日、中国では「中秋節」で、旧正月「春節」に次いで、中国で大事にされている一家だんらんを楽しむ日です。お月見をしながら月餅を食べる風習があります。リスナーの皆さんは、中国の月餅を食べたことはありますか。
さて、今週の番組のメニューです。
▼「週間ニュースファイル」
▼「CRIインタビュー」中日の経済貿易、デカップリングはありえない
高知県梼原町のヤマハギ(撮影:高知県四万十市の杉村和男さん)
2022年9月<今月の特別寄稿>
東京都 イタズラ爺さん・奥田正彦さん(87歳)
「9月は張九齡でやります」と予告したところ、みごとに印文を読まれてしまいました。そのまま刻すのが素直でいいのでしょうが、ちょっとシャクなので変更しました。そこで今月は、張九齡の詩「望月懷遠」から「望月懷遠」です。篆刻の書体は「鳥蟲篆」という篆書の一種です。6月には上手くできなかったので再挑戦しました。
望月懷遠
(盛唐)張九齡
海上生明月 天涯共此時
情人怨遙夜 竟夕起相思
滅燭憐光滿 披衣覺露滋
不堪盈手贈 還寢夢佳期
月を望んで遠きを懷う
張九齡(ちょうきゅうれい)
海上 明月生じ、天涯 此の時を共にす。
情人 遥夜(ようや)を怨み、竟夕(きょうせき) 相思を起こす。
燭を滅して 光の満つるを憐れみ、衣を披(はお)りて露の滋きを覚ゆ。
手に盈(み)たして贈るに堪えず、還り寝(い)ねて佳期を夢む。
【詩の内容】海上に、清く澄みわたった月が昇った。遠くにいるあなたも、同じようにこの月を見ていることだろう。恋しいあなたは、長い夜を悲しんでいることだろう。私も一晩中起きて、あなたを想いながら、蝋燭の明かりを消して、部屋にさし込む月の光を愛でる。衣が濡れているのは夜露なのかそれとも涙なのか。手にとってあなたに贈ることすらできない。せめて夢であなたに逢おう。
竹芝桟橋で月の出を待っていると、遠くを懐かしむ思いはいつしか上海へと飛んでいました。
上海師範大学では先生や級友そして秋の運動会・黄浦江では朝の太極拳に夕べの満月・豫園では小籠包や湖心亭のお茶・南京路では朶雲軒の篆刻用品・郊外では宋代の方塔がある松江・よく通ったのは上海博物館や上海植物園・和平飯店ではオールドジャズバンド・仲秋の名月では老舗杏花楼の月餅等々、四半世紀前の懐かしさが脳裏を駆け巡った夜になりました。
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