天問1号の打ち上げから2年、火星の第1衛星のハイビジョン映像を送り返す

2022-07-23 13:45:59  CRI

 天問1号が発射されてから今日で2周年を迎えました。周回機は火星の第1衛星・フォボスの映像に送り返しました。

 天問1号の運行チームは最近、周回機とフォボスの距離が近づいたタイミングを狙って、高解像度カメラで撮影し、「満月」の状態の鮮明な映像を獲得しました。

 フォボス(Phobos)は火星の2つの衛星のうちの1つで、大きさは約27km×22 km×18 km、火星表面から約6000 km離れたほぼ円形に近い軌道を、1日約3周、回っています。運行チームは、周回機とフォボスの軌道関係や、撮影時に必要な光量を踏まえて精密に計算・操作し、両者が約5100キロ離れた時に解像度約50メートルの鮮明な映像を獲得しました。

 画像を見て分かるように、フォボスは不規則な形状をしたジャガイモのような形の小天体で、画像の左上、衛星の表面に衝突過程で形成されたと思われる縞模様が見られます。右上には明らかな衝突クレーターが見られ、直径は約2キロで、エピッククレーター(小惑星と隕石の研究で知られているエストニアの天文学者エルンスト・エピック氏にちなんで名づけられたもの)と呼ばれるものです。

 火星のもう一つの衛星はダイモス(Deimos)で、平均半径は約6.2キロにすぎません。この2つの衛星はいずれも不規則な小天体であり、その起源についてはまだ論争が続いています。(Mou・井上)

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