支援物資に紛れ込んだスマホ、上海へ「日帰り旅行」

2022-04-07 14:29:33  CRI

 上海市では3月下旬以降、新型コロナウイルス感染者が急増し、感染状況が非常に厳しくなったため、全国各地から医療スタッフが支援のために上海に向かい、周辺地域から野菜などの支援物資も上海に運ばれてきています。上海から北西に100キロ以上離れた江蘇省揚州市からも支援物資が運ばれてきました。

 揚州市で4日、上海支援物資の仕分けを担当していた女性スタッフが、野菜セットの梱包時に誤って自分のスマートフォンを中に入れてしまうということがありました。女性の家族はSNSへ投稿し、この野菜セットを入手した人にスマホを返してほしいと助けを求めました。

 この投稿が拡散し、5日午後2時に「半斤16両」というアカウント名の人が、コメント欄に「スマホを見つけたので、居民委員会(日本の町内会にあたる住民の自治組織)に預けた」というメッセージを書き込みました。

 スマホが入った野菜セットは、配送していた車から下ろされる前に、上海のボランティアによって発見されました。ボランティアは、車内から電話の着信音が鳴り続けているのを耳にし、その音を探して野菜セットの中のスマホを見つけました。スマホのバッテリーは3%しか残っていませんでした。

 スマホは5日に揚州に戻りました。上海の居民委員会が発行した証明の書類も添えられていました。書類には、「スマホは上海に来たが持ち主は来なかった」と書かれています。

 中国のコロナ対策により、市民がスーパーなどに入場する際に提示が求められる「健康コード」の色にはルールがあります。高リスク地域の住民は「赤色」、中リスク地域は「黄色」、低リスク地域は「緑色」です。低リスク地域の住民が中・高リスク地域に入り、1時間経過し、かつスマホの電源が入った状態であれば、健康コードが自動的に黄色や赤色に変わります。黄色は在宅隔離、赤色は集中隔離が必要で、緑色の場合のみ自由に移動できます。(hj、柳川)

ラジオ番組
KANKAN特集