28日に閉幕した中国共産党四川省委員会第十期第八回全体会議の中で、四川省はパンダ国家公園の迅速な建設を推進する決議を明確にしました。関係者によりますと、パンダ国家公園の建設は陝西省と甘粛省との連携によって行われるということです。

　昨年公開された第4回全国パンダ調査のデータによりますと、2013年年末までに、中国に生息する野生のパンダの数は1864頭に達しました。そのうち1387頭が四川省に生息しており、四川省ではパンダ生息地面積が202万ヘクタールを超え、全国一位となっています。

　調査結果では、人類の活動の影響によって、四川省、陝西省、甘粛省の3つの省のパンダ保護区は分割され、食物連鎖が断たれるリスクに直面していることが分かりました。また、四川大地震と芦山地震の震源地はそれぞれパンダの生息地と重なるため、生態系は相当の打撃を受けています。

　専門家は、建設が進められる国家公園は、既存の自然保護区と比べ保護面積、保護の度合い、生息地生態システムが全てグレードアップされるとしています。これによって、3省のパンダの生息地同士が繋がりを取り戻し、パンダの生息空間を拡大できるということです。 （雲莎、謙）