北京
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デュエットでアンコール曲「ア・リ・ガ・ト」を披露する山崎まさよしと竹原ピストル
在中国日本国大使館が主催する中日平和友好条約締結40周年記念公演が20日、北京の未来劇場で開かれました。中国でも高い人気を誇る歌手の山崎まさよしさんと竹原ピストルさんが出演し、会場は約700人の観客で満席になりました。運営側の発表によりますと、そのうち約600人以上が中国人のファンであったということです。
前半に登場した竹原ピストルさんは全12曲を演奏。特に「北京公演に際して中国ファンがネット上に書き込んでくれていた曲名を、リクエストだと思って選曲した」という、自身の代表曲「よー、そこの若いの」、「Forever Young」、「東京一年生」は、いずれも前奏が始まると客席から歓声が沸き起こりました。また、今回の公演が決まってすぐに近所の中国語教室に通い始めたという竹原さんは、演奏の合間に流暢な中国語を交えて挨拶していました。
山崎まさよしさんは、ステージ後半から登場。中国でもアニメ映画『秒速5センチメートル』の主題歌として知られ、中国語版カバー曲も存在する「One more time,One more chance」のほか、『映画ドラえもん新・のび太の日本誕生』の主題歌「空へ」、「セロリ」など9曲を、弦楽四重奏を率いて演奏しました。一部の楽曲では、タンバリンやボイスパーカッションの音をその場で録音・リピート再生し、それに合わせて演奏をするといったパフォーマンスも行い、観客を楽しませました。
アンコールでは2人が同時にステージに上がり、山崎まさよしさんの「ア・リ・ガ・ト」を共に演奏。音楽の先輩・後輩の関係にあるという山崎さんと竹原さんのツーマンライブはこれが初のため、貴重な場面に立ち会った観客たちからは演奏後も長い拍手が送られました。
公演後のインタビューで山崎さんは「(実際に北京に来て)思っていたよりフレンドリーな反応がもらえて、『温かい』という印象を受けた。すごく救われた」と現地のファンに感謝を示した上で、「今回のステージを機に日本のライブにも足を運んで欲しい、自分もまた中国に来て演奏したい」と語りました。
また、これまで北海道、和歌山県、静岡県といった思い入れのある土地を歌にしてきた竹原さんは、初めての海外公演先となった北京についても「歌が自然に出てくるようになるまで通い続けてみたい」との意欲を示し、「個人同士が仲良くしようという気持ちが、国同士が仲良くあろうという気持ちにつながると信じて活動していく。これからも中国語の勉強も歌も頑張る」と話しました。
会場を訪れていた30代の中国人女性・崔さんは山崎さんの大ファン。「今回の公演は素晴らしかった。『One more time, One more chance』を生で聞けるなんて、本当に感動した。両国関係がもっと良くなって、交流が深まることで、山崎さんのような素敵な日本人アーティストの公演がもっと開催されるようになってほしい」と聞かせてくれました。
なお、この記念公演は中日平和友好条約の締結40周年を記念する一連の交流行事のキックオフイベントとして開かれました。主催側はイベントを通して中日の文化交流を深め、友好関係改善につなげたい考えだということです。
(取材:趙雲莎、梅田謙 写真:Ryoji Fukumasa)
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