真冬の北京。気温も連日零下になり、たまの休みでも外に出かける気がしません。
「どこかあたたかくて、冬を忘れさせてくれるようなところは…」と考えて思いついたのが、地下鉄玉泉路駅の南にある「玉泉花鳥魚虫市場」でした。その名の通り、花、鳥、魚、虫が売られている市場です。でも「市場」と言っても野外にある青空市場とは違い、3階建ての建物の中にあって、そこには様々なお店がぎっしり並んでいます。どこかデパートのような感覚もありますが、目を引くのは衣服ではなく草花や小鳥、金魚、虫の数々です。
こちらは、ちょっと季節外れのようなこおろぎですが、なんと100元(1400円)以上もするのだそうです。
北京っ子たちが、お目当ての品を求めて東西南北からこの市場にやってきます。
「お嬢さん、スイセンはいかが?」と、元気に声をかけてきたのは花屋の店主の蒋さん。スイセンの球根が3個10元で売られていました。値段が手ごろで育てやすく、この季節に人気のある植物の一つ。今買って植えれば、新年にはほのかに香る白い花を咲かせることでしょう。
蒋さんに最近の売れ筋を尋ねてみました。
1位は、デスクトップ用のサボテンです。特に、オフィスで毎日パソコンと向き合う人たちに人気だそうです。あまり手間がかからないので育てやすく、職場で目を楽しませてくれる上、パソコンの画面からの電磁波を吸収し、健康に良いといわれとても評判だということでした。
2位は、ミニ観葉植物。大体10元前後で購入できて、成長が早いということが人気の理由のようです。また、これらの植物は多くが小さくてかわいいデザインの鉢に入っているので、プレゼントにもぴったりとのことです。
3位は、お店の開店祝いなどにも使われる縁起の良い「木」。「揺銭樹」、「八方来財」と、いかにもお金儲けができそうな名前がついていました。
「真冬にこんなところがあったとは」と思いながら市場を歩いていると、本当に季節を忘れさせた一日でした。(散策:黄恂恂、チェック:安藤)
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