第二十二课:月饼真好吃!
第二十二課:月餅はおいしいですね!
儀礼と風俗4:春節と中秋節
一、春節
春節は中国人にとってもっとも重要な祝祭日です。
春節は、その名のとおり春の節句で、中国旧暦の正月です。春の訪れにより、万物が生まれ変わり、新しい年の種蒔きが始まります。春節の期間は、職場も学校も休暇に入るので、列車などの交通手段はすごく混みます。人々は、大掃除をして春節を迎えます。また、住宅の門前に新しい年に対する期待を込めた言葉を書いた“春联”(chūn lián)を貼ります。同じような意味 で、門前に赤い提灯を掛けたり、“福”(fú)の字や福神の絵を貼ったりします。“福”の字は、逆さに貼ります。そうすると、“福倒了”(fú dào le,福が逆さだ)という人がいて、同じ発音の“福到了”(fú dào le,福が来た)という意味になります。
春節は、家族団欒の祝日です。遠く離れて生活している子供達が父母のもとに帰ってきます。大晦日の夜は団欒のひとときで、家族が集まって餃子を作ります。餃子を作るには、まず小麦粉を捏ねます。中国では捏ねることを“和”(hé)と言います。“和”は一家が集まるという意味の“合”(hé)と同じ発音です。また、餃子の“餃”(jiǎo)は、交際の“交”(jiāo)と同じ発音です。“合”と“交”は集まるという意味が含まれます。ですから、餃子は団欒を象徴しているのです。大晦日の夜は、餃子を食べながら新しい年を迎えるまで、中央テレビの春節を祝う娯楽番組を観賞します。
春節の喜ばしい雰囲気は1ヶ月ほど続きます。春節の前には竈の神様や祖先を祀る儀式があります。春節の期間には、大人は子供にお年玉をあげ、友人は互いに年始回りをします。旧暦の1月15日は元宵節で、花提灯を掲げて祝います。元宵節が過ぎると、春節の雰囲気が次第に薄れます。
春節は“过年”(guò nián)とも称されます。“年”(nián)とは何かと言いますと、人々に悪運をもたらす想像上の動物です。“年”が来ると、木が枯れ、草が萎れます。“年”が立ち去ると、万物が生長し、花が咲き誇ります。“年”を追い払うために、爆竹を鳴らすことが必要です。こうして、春節に爆竹を鳴らす習俗が生まれたのです。
二、中秋節
中秋節は、中国の伝統的祝祭日です。旧暦の8月15日は、中国では春節に次ぐ二番目の祝祭日――中秋節です。中秋節は満月の日で、団欒を象徴し、団欒節とも呼ばれます。一般的に中秋節の夜、人々は月を見ながら月餅を食べます。円い月餅は、一家団欒を象徴するのです。