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『雲下的日子』:あの張涵予が初のチンピラ役を好演

2011-03-01 10:05:48     cri    

 中国の若手監督・閻然(イェン・レン)のデビュー作として期待されている映画『雲下的日子(Sweet Journey)』が3月8日から全国で劇場公開されます。この作品は馮小剛(フォン・シャオガン)監督作品『戦場のレクイエム(原題:集結号)』(2007年)のダンディーな軍人役でおなじみの人気俳優・張涵予(チャン・ハンユー)がチンピラ役に初挑戦したことでも話題となっています。

 この作品は中国の改革開放政策が始まった1980年代が舞台で、2人の子どもの視点で描かれる物語です。ノスタルジックで感動的なストーリーに共鳴する観客も多いでしょう。閻然(イェン・レン)監督は、もともと中国の国営通信社・新華社通信に勤務していた記者。記者としての10年間、中国社会の変化を映し出す資料を大量に収集し、自身の映画制作に生かしたものもたくさんあるそうです。そんな中国の成長を自身の目で見てきた監督の想いがぎゅっとと凝縮された作品でもあります。


最新作『雲下的日子』でチンピラ役に挑戦する張涵予(チャン・ハンユー)

 馮小剛(フォン・シャオガン)の戦争映画『戦場のレクイエム』の主役・谷子地(グー・ズーティ)をはじめ軍人や刑事などダンディーな役でおなじみの張涵予(チャン・ハンユー)は、この作品で主人公のチンピラを演じており、今までと違った「優しさ」を表現した演技を披露してくれています。映画の「キーパーソン」となる2人の子どもとの「葛藤」が見所の1つになりそうです。張涵予(チャン・ハンユー)の相手役に抜擢されたのは若手女優の于娜(ユイ・ナー)、首都・北京から下放動労に南部貴州に行かされた知識青年役で出演しています。田舎の生活に甘んじることができず何度も逃げ出そうとする、自分の運命と戦う女性という役どころですが、海抜1000メートルの高原地帯で撮影が行われたため、厳しい自然環境をいかに克服するかが役者の最初の課題だったそうです。大雨の中の逃亡シーンで、于娜(ユイ・ナー)は左足首を捻挫したにもかかわらず、痛みに耐えながら最後までこのシーンを撮り終えたというエピソードもあります。


大雨の中での逃亡シーン、于娜(ユイ・ナー)と子役の2人

 一方、脇役として出演しているのは若手俳優の肖剣(シャオ・ジエン)。人気シリーズ『武林外伝』の燕小六役で一躍有名になった肖剣(シャオ・ジエン)ですが、『武林外伝』では客演ながら、個性的な演技で光っていました。この新作を笑える映画としても楽しんでもらうために、監督は笑いの演技に定評のある肖剣(シャオ・ジエン)を起用しました。肖剣(シャオ・ジエン)はこの作品で子どもに「泥棒」を教え込むダメな父親役を演じていますが、面白さ満点の役どころでもあり、映画に花を添える存在でもあります。社会派作品に喜劇の要素を取り入れるのも、中国映画では新たな試みですが、「笑って泣ける」という最高のヒューマンドラマを目指そうとする監督の心意気がうかがえます。


ユーモアたっぷりの演技で大人気、若手俳優の肖剣(シャオ・ジエン)

 【映画ファイル】

 タイトル:雲下的日子(Sweet Journey)

 公開日:2011年3月8日

 監督:閻然(イェン・レン)

 キャスト:張涵予(チャン・ハンユー)、于娜(ユイ・ナー)、肖剣(シャオ・ジエン)ほか

 ストーリー:子どもの視点で描かれる中国社会のあり方と時代を生きる人々の姿に注目した感情豊かな社会派作品。

 舞台は、1980年代の中国貴州省。北京を目指して旅立つ2人の子どもはチンピラと女性知識青年と出会いますが、そんな4人はいつからか家族のように人生の旅を共にするようになります。見る者にとっても、タイトル(Sweet Journey)どおり、スイートなひと時を過ごせる作品であることは間違いありません。(コオリ・ミン)

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