章家瑞（チアン・チアルイ）監督の新作『紅河』が中国全土で10日から上映されているが、先週末の3日間の興行収入は約800万元に達し、成都、武漢、長沙、南昌などでも週末の興行収入はトップを記録、第81回の米アカデミー賞で作品賞に輝いた『スラムドッグ＄ミリオネア』を上回った。

　公開前に観客の涙を誘う感動作と言われていた『紅河』だが、張家輝（ニック・チョン）の演じる阿夏と、張静初（チャン・ジンチュー）扮する知的障害のあるベトナム少女の生活を描いたシーンは観客の笑いを誘い、ある広州の観客は「映画の前半の3分の2は笑い、後半の3分の1は涙だった」と、涙あり笑いありの映画だ。

　しかし曖昧な結末は、以前公開された18分の予告編とも違うため、多くの観客は奇妙に感じている。予告編は、殺人を犯して中国とベトナム国境にある労働改造農場で働いていた阿夏は、ある日、対岸から突然、阿桃の歌声を聞く。阿夏は脱獄の危険を顧みず紅河を渡るが、阿夏の胸は阿桃との再開を待ち望む気持ちで溢れていた。その時に銃音が鳴り響き、阿夏は河の中に見えなくなる･･･。

　上映されている映画では、阿夏が河を渡ったあと画面はベトナムに変わり、歌っている人は阿桃ではなく知らない女性で、銃声も聞こえなかった。

　監督は続編を出す可能性もあると明らかにし、「観客に想像の余地を与えるために、映画の結末はピリオドではなく省略記号のほうがいいと思っている」と話す。「チャイナネット」