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民衆の福祉のために――ギュガン活仏

2010-03-19 15:45:27     cri    

 チベット仏教の第7代目のギュガン活仏であるギュガン・トブデンクギュ氏は1年のうち大部分の時間をチベットで過ごしています。

 活仏とは、化身ラマともいい、チベット仏教の教義上ではこの世の衆生(シュウジョウ)を教え導くため、如来、菩薩の化身として現世に姿を現したとされるラマを指します。

 ギュガン・トブデンクギュ氏はチベット・ナクチュ地区の11ヶ所の寺院を管理しているほか、4期にわたって全国政治協商会議の委員を務め、地元と国の経済と社会の発展のためにいろいろと提案を行なってきました。

 ギュガン・トブデンクギュ氏は1955年にチベットのナクチュ県に生まれました。1958年には、ナクチュにある寺院「孝登寺」の第7代目のギュガン活仏に認定されました。そして1993年に、第8期全国政治協商会議の委員に選出され、2000年の3月には、第9期政治協商会議の常務委員に選出され、その後の第10期と第11期の常務委員を再任してきました。

 政治協商会議は中国共産党が指導する多党派協力を通じて政治へ参与する重要な機関であり、社会主義の民主を発揮させる重要な形式の一つでもあり、新中国の成立をまじかに、中国共産党、各民主党派、無党派の民主人士、各民間団体と宗教界を含む各界の人々が共同に創立した機関です。ギュガン・トブデンクギュ氏は政治協商会議委員の果たす重要な役割を高く評価し、「委員の提言は非常に説得力のあることから、委員たちはこれまで南の水を北に引く『南水北調』プロジェクトや西部大開発などの提案などを行なったが、いずれも提案してから2年のうちに実施に移された」と語りました。

 宗教界の代表者が政治に参与することには2つの意義があります。一つは公民として国の政治に参与することです。もう一つは、宗教界の代表として国の政治に参与することです。政治協商会議の委員として、ギュガン・トブデンクギュ氏はチベット仏教文化の保護や宗教界自身の素質の向上、それにチベット地域における野生動物の保護などについての提案を行ないました。これらの提案は共産党中央から重視され、関連政策が直ちに講じられたのです。ギュガン・トブデンクギュ氏は、「共産党の民族宗教政策は素晴らしい。広範な信徒は宗教信仰の自由がある。私たちはとても自由で、ナクチュでは、私は多くの住民、親戚と友人は訪ねており、内地にも多くの友人がいる」と話しています。

 チベット仏教はニンマ(寧瑪)派(俗称:紅教)、ゲルク(格魯)派(黄教)、サキャ(薩迦)派(花教)、カギュー(噶挙)派(白教)の四大教派に分かれています。そしてギュガン活仏はゲルク派です。

 1958年、3歳になったギュガン・トブデンクギュ氏は第7代目のギュガン活仏に認定されました。ちなみに、チベット仏教では活仏の魂は不死のもので、肉体から離れた魂は複体に宿って俗の世界にて生まれ変わることができるとしています。ギュガン・トブデンクギュ氏はの話によれば、この世に生きている仏が活仏であり、世間の仏は人類のために事を運ぶとされており、第1代目のギュガン活仏はすでに成仏したが、肉体が変わっても、魂はなおも今に生きているのです。

 1958年に即位式が行われましたが、これはチベット仏教寺院の中で行われるもっとも盛大な宗教的式典です。そして、ギュガン・トブデンクギュ氏はチベットの平和解放後に転生した初の活仏であるため、その即位式は中央政府から非常に重視されました。

 これについてギュガン・トブデンクギュ氏は「即位式は1958年の夏にナクチュで行われた。その盛大さはこれまでになかった」と語りました。

 チベットの高僧として、ギュガン・トブデンクギュ氏はこれまで数回に渡って、ミャンマーやタイ、マレーシア、日本、フランス、ドイツ、スウェーデン、ベルギーなど16の国を訪問し、仏教の国際交流を強化しました。そして2005年の9月にチベット仏教代表団を率いてオーストラリアを訪れたのです。

 これについてギュガン・トブデンクギュ氏は、「オーストラリアでの滞在期間がもっとも長かった。キャンベラ国会ビルで1000人が参加する法会を行った。当時、会場の前列に座ったのはすべて議員であり、また参加者の3分の2は華僑と華人だった」と語りました。

 ところで、ギュガン・トブデンクギュ氏はチベットの民主改革の全過程を体験しています。チベットではこれまでの50年間、天地を覆すような変化が起きました。これについてギュガン・トブデンクギュ氏は「以前、ナクチュでは道路もなく、学校や電気など何もなかった。平和解放後、人々は電気を使えるようになった。また以前、牧畜民はテントに住み、定着地はなかったが、現在では、固定した家に住んでいる。それに住宅の作りや家具はとても立派だ。さらに以前は医者がいなかったが、現在では、漢方医、西洋医、チベット医が揃い、病気にかかっても安心して治療が受けられる。また今の牧畜民は携帯電話と自家用車も使えるようになった。現在のチベットは民主改革前と比べ、全く別世界のようだ」としみじみと語りました。(翻訳:トウエンカ)

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