多くの人々が心臓血管病やガンなどの難病の予防と治療に全力を挙げている今、その危険性がそれらの難病に劣らない「ひそかな流行病」と言われる骨粗鬆症の発症が多くなっています。
ひそかな流行病とは、発症の初期にほとんど自覚症状がなく、ちょっとしたことで骨折するケースが多いからです。昨今の健康教育において、骨粗しょう症は重視されていません。中国解放軍第309病院骨内科の主任王亮医師は「その予防はまず児童、青少年時代から行うべきです。飲食の栄養を心がけて、カルシウムに富む食品、たとえば、魚、海老、干し海老、昆布、牛乳、乳製品、卵、豆類、ゴマ、ウリや向日葵などの種、野菜、動物の骨で煮たスープなどを摂取するとよいです。このほか、スポーツ、日光浴を楽しみ、喫煙と飲酒はやめ、コーヒーや濃いお茶、炭酸飲料、甘いものと塩分を少なめにして、動物性蛋白質を過度に取らないほうがよいでしょう」と語りました。
現在、ダイエットをする際、飲食を控える方法が一般的ですが、これは骨粗しょう症や骨折の原因になります。ダイエット中の人は、精進料理に偏(かたよ)り、栄養のバランスが悪く、カルシウムの摂取が極めて不足しています。そして、脂肪はホルモンの含有量にかかわっているため、脂肪の減少に伴い、ホルモンも減少します。ホルモンの長期的な低下によって、カルシウムの流失が加速されます。
また、中年、特に閉経後の女性はカルシウムの流失が速いので、毎年、骨密度の検査を行うべきです。ここ数年は、閉経3年以内の女性の、ホルモン代替治療を行うと同時に、カルシウムの補充が主張されています。
しかし、中高年の中にはカルシウムは多くとればとるほど良いと思っている人も少なくありませんが、実際はそうではありません。60歳以上のお年よりの一日のカルシウムの必要量は800ミリグラムで、摂取量が多すぎると逆に吸収しづらく、また、余分なカルシウムは血液の循環によって、体外に排出されるので、この過程で、血液に含まれるカルシウムの量が多すぎれば、腎臓結石、血管石炭化などの合併症が起こります。
お年よりは日ごろから運動を心がけ、身体のバランスを取り、転倒しないように気をつけるべきです。
また、骨粗しょう症は発症していても自覚症状がないので、普段から日常生活の中でその予防に心掛けましょう。(翻訳:董燕華)
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