咳は日常的によく見られる症状です。ほとんどの人はこの症状が軽かったり、重かったりして、悩まされたことがあるでしょう。咳は難病ではありませんが、さまざまな疾患の始まりでもあります。今日は北京市安貞病院呼吸内科の劉双主任に咳の診断と治療について語ってもらいましょう。
普段、咳が出る場合、病院へ行かなくても、薬局で薬を買って飲む人は少なくありません。これについて、劉主任は、「咳は呼吸疾患の重要な症状となることもあります。咳が出るのは、外部の刺激によるもので、たとえば、異様な臭いがする空気を吸い込んだときや、風邪やアレルギーなどによって、のどが刺激され、その刺激が神経を通じて脳に伝わった後、脳の中枢神経系が反射して、横隔膜の筋肉が収縮し、咳が出ます。咳を治療するにはその誘因を除去する必要があります」と語りました。
咳の種類
咳は急性、亜急性と慢性に分けられます。発症から3週間以内の咳は急性で、8週間続く咳は亜急性、それ以上継続すると慢性となります。咳の種類はその病因によって決まります。これについて劉双教授は「急性の場合、一般的に肺炎や、肺結核、気管支炎、急性気管支炎などがその原因です。日常よく見られるのは急性気管支炎、つまり呼吸器感染と風邪がきっかけになる咳です。また、薬物に対する過敏が咳の病因でもあります。風邪による咳は通常、呼吸器がウイルスに侵され、気道と鼻の分泌物が多くなります。このような咳は数日間の治療によって治癒できます」と話しました。
劉教授はまた「一部の患者は秋と冬の変わり目、また、夜は昼間より咳の症状が重くなります。それは冷たい空気の刺激が原因の一つですが、また、胃食道の逆流症によるものもあります。これには睡眠の姿勢を直し、枕を少し高くするほか、夕食は早めに取り、食事の量をコントロールして、胃酸分泌を抑制する薬を飲めば、症状が緩和されます」と語りました。
咳の診断
慢性咳の治癒は難しく、発症が繰り返され、薬がなかなか効かないのです。この診断には痰があるか、ないかをはっきり見極める必要があります。典型的な肺炎の場合は痰が錆色で、気管支拡張症の場合は黄色の膿性痰で、心機能不全、肺水腫の場合は泡状の痰が出ます。更に、痰に大量の血が混じるのは肺ガンの可能性もあります。
咳の治療はその誘因をはっきり分析した上で、病状に対応して治療を行うべきです。もし、風邪や咽頭炎による咳なら薬膳なども良いでしょう。たとえば、梨に氷砂糖を入れて煮た汁を飲めばよく効きます。
しかし、多くの患者さんは発症したら直ちに医者に診てもらうべきです。皆さん、仕事や家事がいくら忙しくても、お体にくれぐれもお気をつけください。新しい年が良い年でありますようお祈りいたします。(董燕華)
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