盤錦市は、遼寧省の南にある町です。中国では良質な米の産地として名が知られています。
しかし、この町は、市として建設を始めたのは24年前でした。街づくりの最初段階から環境を大事にし、今は生態の町として栄えています。
1960年代までは、盤錦は葦が広がり、湖が広い未開発の街でした。建物と言えるものは、高校と二階建てのバスターミナルだけでした。住宅は平屋がほとんどで、大通りらしいものは一本もありませんでした。このときの盤錦は遼寧省の南部の荒地と言われていました。
市民の劉さんは、盤錦で20数年タクシーを運転し続けているドライバーで、
「当初は、どこへ行ってもまっすぐな道がなく、整備もされていませんでした。今はぜんぜん違いますね。環状線も出来、大通りもあり、交通網ができ、便利になっています」と、ここ20年来の町の変化を見てきました。
劉さんが言った当時は、この町の道路の総延長は48キロしかありませんでした。今は388キロになっており、立体交通網も完成されています。
1978年から始まった改革開放が進むにつれて、盤錦の建設もとんとん拍子で進めています。道路の整備のほか、古い住宅地の改造、緑化面積の増加などに力を入れ、今は、北方で名が知られる生態の町に成長しています。
今日まで歩んできた街づくりについて、市建設企画室の張志煥主任は、「当初から生態の町づくりを目指しました。中国の一流大学・同済大学、清華大学、大連理工大学などの専門家を招いて、町の全体図を計画しました。川を中心に展開していくことにしました」と、振り返りました。
2003年までは、建設は内陸への拡大を中心にしてきましたが、2005年末からは、荒れる南の海沿い地区に移し、経済区の建設を進めています。今、盤錦は遼寧省の沿海経済圏に取り入れられ、経済の重要発展地区に指定されています。
市経済区管理委員会の楊志宏主任助手は、ここの発展について、「経済区の面積は110平方キロに企画されています。2015年末まで、造船力が500万トン、工業生産総額は1200億元、税収は60億元、住民がおよそ20万人に上ることを目指しています。将来、ここは、ハイテク生態型工業ゾーン、現代物流ゾーン、ビジネスレジャーゾーンが整備されます。盤錦の重要な部分になるでしょう」と、未来図を描いています。(朱丹陽)
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