遼寧省は、「五点一線」沿海地域経済ベルトの建設に力を入れています。「五点」とは、大連の長興島の臨港工業区、営口沿海産業基地、錦州湾沿海経済区、丹東産業ゾーン、大連庄河花園口工業ゾーンという五つの工業地区のことです。また、「一線」とは、それを繋げる全長1443キロの湾岸道路のことを指します。この「五点一線」は渤海湾と黄海に面し、遼寧省の沿海地区をカバーしています。去年、この経済ベルトの建設は大きな成果を収め、遼寧省の対外開放を大いに促しています。
営口市は渤海湾に面しており、市の南部に沿海産業基地を有しています。産業基地には臨港生態産業区や臨海新区が含まれています。ここは、東北アジア経済圏の中核をなす、渤海湾の北部に位置しています。そして、遼寧省の内陸部にある経済区や南部の遼東半島経済区を結ぶ役割を果たしています。省の中心地瀋陽までは166キロ、大連まででも204キロと近く、交通が便利です。このことから、営口は物流業が発達しており、内外産業の受け入れに適しています。
今、営口は大型プロジェクトの誘致に備えて、沿海地域産業基地の建設に力を入れています。この建設事業では、企画、建設、投資誘致を同時進行するという新しい方法を取っています。これについて、趙化明市長は、「段取りを踏んでことを進めるという従来のやり方を破って、各項目の企画や設計、投資誘致などを同時に進行させています。これによって、各項目が予定通りに実施でき、さまざまな工事を早めに始めることができました」と語っています。
塩田を埋め建てて建設されたこの産業基地には、10カ月間で、40万平方キロメートルの敷地に28本の道路が敷設されました。工業区内の水供給パイプ、送電網などのインフラ施設もほとんど完成しています。これについて、産業基地の仲毅チーフエンジニアは、「沖積した土砂でできた土地に道路を敷設することは、作業が大変です。でも、今では本線と支線が全部完了し、投資誘致のための良い環境が整いました。4月末までに、水やガスのパイプ、送電網や通信網を含めたすべての工事が完了します」と話しています。
去年末まで、世界上位500社の一つ・台湾の「富士康」など、全部で12のプロジェクト工事が行われました。投資総額は142万5千億元に達しています。大型プロジェクトが相次いで進出していることで、趙市長は、「年内に、15項目のプロジェクトで生産が開始され、生産高10億元が実現するはずです。また、新しいプロジェクトも40項目が予定されており、固定資産投資が50億元にのぼる見込みです。外資利用も1億元を突破しました。今後も更なる大規模な投資誘致のために基礎を打ち固めていきます」と夢が広がります。
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