中国の習近平国家主席は9日にモスクワで、ロシアのメドベージェフ首相と会談しました。

　習主席は、「本日、赤の広場で行われた大祖国戦争勝利70周年記念式典は、ロシア人民が国家の発展において得た新たな実績を改めてアピールし、ロシアが世界各国と共に世界平和を維持する信念を示した。中国とロシアが今年、それぞれ抗日戦争勝利70周年記念式典と対ドイツ戦勝70周年記念式典を開催するのは、歴史の教訓を総括し、先の戦争の烈士を偲び、平和を守り、未来に警鐘を鳴らすためだ」と述べました。また、「今回は私が就任してから2年余りの間で4回目のロシア訪問となる。昨日、プーチン大統領と広範囲にかつ踏み込んだ会談を行った。新たな情勢のもと、両国関係の発展の方向性について話し合い、引き続き両国関係を高水準に保つことで一致した」と強調しました。

　習主席はさらに、「中国のシルクロード経済帯の建設に、ロシアが積極的に応えてくれた。シルクロードをユーラシア経済連合に連結させることは、双方の利益を深く結びつけ、両国の発展をより促進させることに有利となる。双方は実務的な協力を深め、経済・貿易の協力を強化し、高速鉄道や航空、宇宙航空などの分野での重大プロジェクトを早い段階で実現できるようにする。また、金融面における協力を強化し、AIIB・アジアインフラ投資銀行とシルクロード基金を活用すべきだ。そして人文交流の促進において、中国はロシアと共に、来年と再来年に両国のメディア同士の交流を成功させたい」と表明しました。

　これに対して、メドベージェフ首相は習主席の大祖国戦争勝利70周年記念式典への参加に感謝し、「先の閲兵式で、中国人民解放軍は深い印象を与えた」と称賛し、「歴史の忘却は裏切り行為だ。ロシアと中国は対ファシズム戦争に重要な貢献をした」と述べ、「現在の露中関係はこれまでで最も良い状態だ。ロシアは中国と共に、投資、金融、エネルギー、人文、軍事交流などの分野で協力を強化していきたい」と表明しました。（白、高橋敬）