メルケル首相訪日講演の主催者『朝日新聞』は10日、「慎重に話すメルケル首相だが、訪日期間中、歴史問題に触れることは予想外だった。ドイツは東アジアから遠く離れているが、メルケル首相は日本の中国や韓国との緊迫した情勢によるリスクを無視できない。日本とドイツは歴史認識で意見が一致していない。メルケル首相はドイツの歴史に対する認識に言及したが、安部首相は無反応だ」といった報道を発表しました。

　『日本経済新聞』によりますと、メルケル首相の話は日本の隣国との関係に対する不満を表しています。ドイツとの経済関係がますます緊密になっている中国と韓国が『安部談話』に警戒する中、日本の隣国との関係の更なる悪化を防止するため、メルケル首相は数回にわたって歴史に対する正視と清算を強調しているということです。

　村山富市元首相は9日夜テレビ番組で、安倍首相は『村山談話』の中心的な内容をごまかすことを企んでいるという考えを表し、『安倍談話』について、植民地支配と侵略の歴史を率直に認めることは反省と再発を防ぐ決意を表すという見方を示しました。

　『安倍談話』を検討する有識者懇談会（21世紀構想懇談会）の座長代理を務める北岡伸一国際大学長は9日、東京都内で開かれたシンポジウムに出席し、大戦を侵略戦争と位置付けた上で、「私は首相に『日本は侵略した』とぜひ言わせたい」と話しました。（殷、林）国際・交流へ