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アメリカのオバマ大統領は現地時間9日、ホワイトハウスでアメリカを訪問中のドイツのメルケル首相と会談し、「アメリカはウクライナ危機の外交による解決を望んでいる。しかし、外交努力が失敗に終わった場合、ウクライナに対し殺傷力ある武器供与の可能性を検討する」ことを明らかにしました。一方、メルケル首相は、「軍事解決という道があるとは思えない。外交による解決の実現に向けて全力を尽くすべきだ」との考えを示しました。
オバマ大統領は、「ロシアがウクライナの分裂主義勢力への支持を続けることは、ミンスク合意に反する行為だ。各方面が外交的な手段を通じてウクライナ危機の解決に取り組むことを望んでいるが、外交努力が失敗した場合、アメリカ側が現在検討している選択肢の1つとして、ウクライナに対して殺傷力ある武器を供与する可能性もある」と述べました。ただし、殺傷力ある武器の供与に関しては「まだ決定したわけではない。メルケル首相を含むパートナー国の指導者と協議する」と強調しました。
メルケル首相は同日、「軍事的手段ではウクライナ危機は解決できない。現在、停戦合意の可能性が依然として残っている」と重ねて強調した一方、「オバマ大統領がどのように決定しても、アメリカとヨーロッパの同盟関係は依然として強固なものだ」と述べました。
欧州連合(EU)メンバー国の外相らは9日ブリュッセルで会議を開き、緊迫するウクライナ情勢を受け制裁対象を拡大することで一致しましたが、現在行われている多方面による協議の結果を見極めるため、その発効を16日まで見合わせることを決めました。(洋、小山) 国際・交流へ
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