ロシアのプーチン大統領は18日に大規模な年次記者会見を開き、ロシアの経済、内政や外交面などで直面している課題について、国内および海外メディアの記者の質問に答えました。プーチン大統領は、「ロシア経済はいまなお正常な軌道に乗っており、必ず苦境から脱出できる」と述べました。

　ルーブルの為替レートが連日大幅に下落し、外部からロシア経済を懸念する声が出始めたことに対し、プーチン大統領は、「現在のロシア経済の苦境は主に外部要因によってもたらされたものだ。一部の西側諸国はロシア経済に制裁を加えるため、国連憲章などの準則に違反することを惜しまなかった。ロシアの金融経済情勢はいまなお正常な軌道に乗っており、最悪の状況の中でも2年以内に経済的な困難から脱することができると考えている」と発表しました。

　ウクライナ危機について、プーチン大統領は、「ロシアはウクライナとの政治対話の仲介役を喜んで務め、ウクライナ危機ができるだけ早く解決するよう促し、ウクライナ東部地域の住民に引き続き援助を提供し、彼らの権益を保障していきたい」と話しました。

　また、プーチン大統領はロシアと西側諸国の緊迫した関係について、「ロシアは西側諸国の反発と対抗に直面し続けてきた。これからは依然として国家の利益を更に固く守り、国の権益が尊重される上で西側諸国と正常な関係を築いていきたい」との考えを示しました。

　プーチン大統領はさらに、「中国はロシア最大の経済貿易パートナーであり、両国の今年の貿易額は900億ドル（約10兆7000億円）に達する見込みだ。双方の経済貿易分野での重要な任務は貿易構造の多様化を図ることであり、主にハイテク分野での協力を進めていきたい」とし、「両国は国際舞台において多くの共通した利益があり、国連安保理での協力は現在の世界情勢を安定させる重要な要素であるのは間違いない」と述べました。（怡康、高橋敬）国際・交流へ