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イスラエル軍との衝突でパレスチナ自治政府高官が死亡した事件で、国連安全保障理事会は12日夜、声明を発表し、死因を速やかに透明性をもって調査するよう、関係方面に呼び掛けました。
声明では「イスラエル政府が合同調査を行う意向を示したことに、安保理のメンバーは注目している」として、各方面に対し、情勢の悪化を防ぐために最大限の自制を呼び掛けています。
この事件は今月10日、ユダヤ人入植地問題などを担当するパレスチナ自治政府高官、ジアド・アブアイン氏が、ヨルダン川西岸でのデモに参加した際、イスラエル軍との衝突で死亡したとされるものです。目撃者からは「アブアイン氏はイスラエル軍が投げた催涙ガスを吸い込み、倒れた」とか、「イスラエル軍兵士がヘルメットや棒で頭を殴った」などの証言が出ています。また、医療関係者によりますと、アブアイン氏は病院に運ばれた際にはすでに意識がなく、まもなく死亡が確認されたということです。
パレスチナ当局は11日、アブアイン氏の死因に関する調査報告を発表しましたが、パレスチナとイスラエル、およびヨルダンが派遣した専門家による調査では、一致した結論が得られませんでした。パレスチナとヨルダンの専門家が「襲撃による冠状動脈の閉塞が死因だ」としている一方、イスラエルの専門家は「心臓発作によるものだ」と主張しています。(洋、山下)国際・交流へ
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